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#3 みにこん会(和光市)「コロナ禍で高まった体験活動へのニーズ」

今回、取材させていただいたのは、専門家ボランティア共助仕掛人で和光市在住の櫻井幹三(さくらいみきぞう)さんが活動している「みにこん会」です。子どもとその保護者に向けた音楽会に伺った際の様子とインタビューをレポートにまとめました。

(取材年月:令和3年9月・11月)

(1)活動の様子

9月21日「とめきち芸術祭 ベビーカーコンサート」

  • 「とめきち芸術祭 ベビーカーコンサート」は埼玉県芸術文化事業2021地域文化事業(埼玉県教育委員会)で、「創造性や独自性あふれる文化事業を発表するとともに、参加者相互の交流を深める場」として開催しています。主催の特定非営利活動法人共同生活推進協議会(さいたま市浦和区、理事長:森嶋英樹)と、協賛の株式会社ナックプランニング(戸田市、代表取締役:藤本祥)の協働事業です。
  • 櫻井さんの所属する「みにこん会」は、企画運営の協力で携わり、出演者のアテンドや音楽会のプロデュース等を担当されています。乳幼児とその保護者対象の「ベビーカーコンサート」は、東日本大震災を契機に地域を元気づけるために始まり、東京藝術大学卒のプロの演奏家を招いて、アニメや童謡など、子どもたちが大好きな曲を楽しめる音楽会です。
  • 9月の音楽会は、浦和コミュニティーセンター多目的ホールで開催され、NPOと企業が協力し合いながら活動に取り組んでいます。「みにこん会」「NPO法人共同生活推進協議会」「(株)ナックプランニング」の3主体が、協働して地域に密着した事業を開催しています。

↓童謡「とんぼのめがね」の演奏 絵を用いていて目でも楽しめる

舞台上で「とんぼのめがね」のイラストの隣で演奏をしている

↓ナックプランニングのオリジナルキャラクター「とめきち」と一緒に、参加者もマラカスを鳴らして演奏に加わる

舞台上に演奏者、客席には参加者と着ぐるみのとめきち

11月3日「ベビーカーコンサート」「プロと楽しむこども音楽会」

  • 「みにこん会」主催の音楽会は、午前に「ベビーカーコンサート」、午後に「プロと楽しむこども音楽会」を実施しています。幼児から小学生とその保護者対象の「プロと楽しむこども音楽会」は、音楽鑑賞だけでなく、演奏者と参加者が一緒に音楽を奏でる時間があったり、楽器の体験会を設けたりして、子どもたちが音楽を幅広く楽しめるように工夫されています。
  • 会場では、参加者それぞれの楽しみ方で、動いて、踊って、マラカスを鳴らして、全身で音楽を楽しんでいました。ベビーカーコンサートを始めたころには、泣いてしまったり、飽きてしまったりする子もいたようですが、選曲を工夫したり、動きを取り入れたりして、参加者みんなが楽しめるような企画・運営をしています。
  • スタッフのお子さんも加わり、大人と子どもが協力して、会場準備、検温・消毒、受付、楽器の貸し出しなどを手際よく行っていました。同じ和光市の共助仕掛人の柳田麻里子(やなぎたまりこ)さんも参加され、同地域での連携を進めようと積極的に取り組まれていました。
  • コンサート後の会場出口では、参加者の子どもたちやその家族が笑顔で「ありがとうございました!」とスタッフに声をかけていました。

↓子どもたちも一緒に受付準備

開場前の受付の準備をしている子どもと大人

↓「ベビーカーコンサート」 客席に向かって演奏のリズムに合わせて手拍子を指揮している

指揮する人とピアノとスネアドラムを演奏する人

↓「プロと楽しむこども音楽会」 楽器の説明をしながら演奏を披露

楽器の説明をする人とカホンを演奏する人

↓最後は、音楽に合わせてマラカスを鳴らしながら踊り、会場が一体となった

舞台上では鬼滅の刃のアニメのキャラクターの羽織を身に着けて演奏する3人と、客席では音楽に合わせて踊る子どもたち

(2)櫻井さんへのインタビュー

―コロナ禍で苦労されたことはありますか。

昨年は、参加者も20~30名くらいで赤字ではありましたが、続けてきたからこそ、今回、たくさんの人が集まったのだと思います。
しかし、昨年のコロナ禍で、中止した地域があります。そこで再開しても、もう人は集まらないでしょう。人が集まるのは、チラシや案内でなく、人づてに噂が広まり、信用になっていくからだと思っています。
ベビーカーコンサートは9年目、楽器体験は4年目になります。最初の1,2年目は問い合わせがありましたが、今は、口コミで、リピーターも多く、問い合わせはほとんどありません。ベビーカーコンサートに来ていた子どもたちがこども音楽会に繋がっていってくれるといいなと思っています。

―コロナ禍だからこそ、気づかれたことはありますか。

今回、楽器の体験が人気で140名の応募があり、ニーズの高さを感じました。コロナ禍で、なかなか対面での活動ができない状況にあり、だからこそ、人とかかわることや体験できることが大切で、求められていることなのでは、と思うのです。

―今後の展望や取り組みたいこと

以前取り組んでいた団地での音楽会を復活させ、子育て世代と高齢者の世代を対象にした音楽会をやりたいと考えています。子育て世代には、団地の2階で音楽を楽しむ時間に、1階でお子さんの預かりができる。午前中に音楽会を終えたら、ランチ会ができると、高齢者の孤食も解決できると考えていて、ぜひやっていきたいです。