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トップページ > 活動レポート > 共助社会づくり課による取材 > 令和元年度 NPO訪問 > 彩の国ママ倶楽部

彩の国ママ倶楽部

昨年10月の台風19号は、県内に大きな被害をもたらしました。特に東松山市は市内を流れる都幾川の堤防が決壊し、死者2名、床上浸水563戸、床下浸水124戸の被害を受けました。
今も自宅に戻れずに、借り上げ住宅で生活している方たちが多くいらっしゃいます。

東松山市をメインに被災者支援の活動を続けているNPO法人彩の国ママ倶楽部を訪問しました。

※被害状況は東松山市HPより抜粋(令和2年2月5日時点)

活動レポート:特定非営利活動法人 彩の国ママ倶楽部

彩の国ママ倶楽部 提供された衣服を持った集合写真
被災者のために提供された衣服

共助社会づくり課

台風被害の支援活動を始めたきっかけを教えて下さい。

特定非営利活動法人 彩の国ママ倶楽部(以下彩の国ママ倶楽部と表記)

台風の当日から被災地区のママたちとSNSでつながり、被害の様子を刻一刻と発信してきました。豪雨の様子などが写真で送られてきて、テレビで報道されない緊迫感を当日から感じていました。私の自宅も床下浸水しました。

ご縁があり、大東文化大学の緑山キャンパスの教室を支援物資センターとして開設することができました。

大東文化大学の教室で作業する様子 写真
支援物資センターの様子

共助社会づくり課

支援物資はどのようにして集めたのですか?

彩の国ママ倶楽部

子供の保育園や学校つながりのママたちや、活動を紹介いただいた新聞記事を見た方たちなどが持ち寄ってくれました。粉ミルクやおむつ、子供服など、必要な物資を県内外内の企業や個人の方からSNSを通じて集め、個人のお宅に届けるなど、地域密着のNPOならではの活動を展開してきました。

1階が浸水してしまい、電気製品や食器、中には子供のランドセルや鍵盤ハーモニカといった学用品までもが、使えなくなってしまった家庭が多くあります。全てのものを買い直すのは大変ですので、寄付いただけるととてもありがたいです。

提供された物品の写真
提供された物品

共助社会づくり課

現在の状況と、今後の活動に向けての思いを教えてください。

彩の国ママ倶楽部

これまで大東文化大学の教室を支援センターとしてお借りしていたのですが、4月以降は改装工事のために使えなくなってしまいます。
被災者の方たちには、これからの時期夏物の衣類が必要になります。次の秋までの間、支援物資を置ける場所が必要なため、現在新たな場所を探しています。

今回避難時に感じたのが、個人でおむつや粉ミルクを用意するのがいかに大変か、ということです。行政にも、ママたちからの声を伝えていきたいです。 
また、支援体制の立ち上げや物資の届け方、そしておむつを無償提供してくれた企業とのつながりなど、今回の経験をマニュアルとして残しておきたいですね。温暖化で今後も台風は来る可能性は高いですし、他の地域でも浸水被害が起こる可能性は十分にあります。

そして、台風被害から5カ月がたった今も、東松山では自宅と借り上げ住宅とのダブル生活をしている人たちがいる、ということを知ってほしいです。

提供された物品の写真  物品を手に持つ彩の国ママ倶楽部のメンバー
企業から寄付された女性向けの物品

取材を終えて(共助社会づくり課)

彩の国ママ倶楽部の理事の皆さんは、自身も子育て中のママです。保育園や幼稚園へのお迎えの合間の時間をやりくりしながら、被災者の自宅まで必要な物資を届けています。

化粧品を手掛ける企業から、メイク用品の寄付を受け取られた際には、伊藤代表と井上理事が「ママたちは子供のことが最優先で、自分のことは後回し。口紅一本でも大変喜ぶと思います」とおっしゃっていたことが印象に残りました。

SNSを通じたママのネットワークを活用し、防災支援団体として地域に根差した活動に取り組む姿に、新しい支援のカタチを感じました。

特定非営利活動法人 彩の国ママ倶楽部