#5 特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉(川口市)
川口市を拠点に知的発達障害者の方を対象としたスポーツトレーニングや競技会を実施している、「特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉」。令和3年4月20日から埼玉県認定NPO法人として活動されています。
今回は、認定NPO法人になって良かった点や現在の活動内容等について、男澤代表理事、中村様、犬竹様からお話を伺いました。
(取材日:令和8年2月17日)
【認定NPO法人レポート】
Q1:はじめに、団体設立の経緯やこれまでの活動について教えてください。
「スペシャルオリンピックス」の活動は、ケネディ家の裏庭から始まりました。
第35代アメリカ合衆国大統領のジョン・F・ケネディの妹のローズマリーには、知的障害がありました。その妹のユニス・ケネディ・シュライバー氏は、姉ローズマリーのように知的障害を持つためにスポーツを楽しむ機会が少ない方に向けて自宅の庭を開放しました。シュライバー氏はそこでデイキャンプを開催し、水泳、乗馬、サッカーに加えてレクリエーションなどのプログラムを実施したのがスペシャルオリンピックス(SO)の原点です。
この取り組みは世界中に広がり、日本では、細川護熙元首相の妻である細川佳代子氏の尽力があり、熊本からスペシャルオリンピックスの活動が始まりました。
そして、スペシャルオリンピックス日本・埼玉は、2000年に川口市で実施した説明会を出発点として、川口北ロータリークラブの会員が主力となり活動を開始しました。その後、2005年に長野県で開催された第8回冬季世界大会の折には、日本全国で500万人が参加するトーチラン(聖火(トーチ)を持ちながら行うリレー)を県内でも三郷、狭山、大宮などで実施しました。当団体は2012年にNPO法人化し、組織的な基盤も獲得しました。
↑陸上のプログラム。毎週様々なプログラムが開催されている。
↑馬術のプログラム。
一般的によく知られているオリンピックとスペシャルオリンピックスの違いは3つあります。
1つ目は、「スペシャルオリンピックス」と複数形の「s」が付いているという点です。これは4年に1度の世界大会のみでなく、毎週どこかで定期的にプログラムを実施していることに由来しています。
2つ目は、スペシャルオリンピックスはメダル至上主義ではなく全員表彰であるという点です。スペシャルオリンピックスでも予選は実施しますが、オリンピックのような足切りのためではなく、各選手のレベルに合わせた適切なグループ分けのために行われます。
そして3つ目は、スペシャルオリンピックスは、地域で継続的に活動する参加型のスポーツプログラムとして運営されているという点です。年会費4,000円を支払っていただくことで、陸上・競泳・バスケットボール・ダンスなど、各アスリートが希望する多様な種目に継続的に参加できます。
現在、アスリートは3歳からの「ヤングアスリート」も含めて約300人が所属しています。また、コーチは皆ボランティアです。スペシャルオリンピックス日本の国内本部で講習を受け、修了証を得た方がコーチになることができます。

↑バスケットボールのプログラム。
↑フロアーボールのプログラム。
Q2:認定NPO法人になったメリットについて教えてください。
当団体において様々なプログラムの実施や大会への選手派遣を行う上で、アスリートからの年会費の他に寄附金は欠かせません。そのためこれまでも、HPやプログラムの場などで支援を呼びかけ、個人や企業の方々から寄附金をいただき事業を運営してまいりました。
認定NPO法人になると、寄附をしていただいた方に寄附金の税額控除というメリットがあるため、認証NPO法人の時よりも寄附への理解が得られるようになり、財源を確保しやすくなったと感じています。
Q3:認定・指定NPO法人を目指す認証NPO法人の方に向けて、アドバイスをお願いします。
認定NPO法人となるためには、まず帳簿や会計などの財務基盤をしっかり整えることが重要だと感じています。当団体でも日頃から帳簿の適切な管理を心掛けています。認定時及び5年ごとの認定更新時には現地調査があり、こうした日常の取り組みを確認していただいています。
Q4:今後の活動の目標・方向性を教えてください。
当団体は主な収入が寄附金や会費であるため、収支のバランスや財務の安定は1番の課題です。高齢化が進んでいる理事の交代も検討しながら、今後の活動資金の心配がなくなるよう、寄附金を継続的に集めていく基盤を確保していきたいと思います。年度による寄附金額の増減の差が少なくなるよう、寄附者の方とも交流を図りながら継続的な支援を確保することを目指しています。
また、当団体では、知的障害を持つアスリートと健常者(パートナー)がチームを組んで一緒にスポーツをする、ユニファイドスポーツの取組も進めています。パートナーには年齢や技量に制限があるため、パートナーを安定的に確保していくことも今後の課題です。
今年(2026年)は4年に1度ナショナルゲーム(全国大会)の開催年でもあるため、ナショナルゲームで良い成績を収めて世界大会への推薦を獲得することも目指しています。スポーツをすることの楽しさももちろんですが、大会に参加することでアスリートの皆さんに勝つ喜びを味わってもらいたいと思います。

↑卓球のプログラム。他にも競泳やテニス、ダンス、書道など多様なプログラムがある。
【特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉について】
今回ご紹介したNPO法人へのリンクは以下をクリックしてください。
○特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・埼玉
・コバトンびんHP (別ウィンドウで表示します)
・団体HP(別ウィンドウで表示します)









