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トップページ > 活動レポート > 共助社会づくり課による取材 > 令和2年度 専門家ボランティア共助仕掛人レポート > 小林範子さん (R0123 専門家ボランティア共助仕掛人)

小林範子さん (R0123 専門家ボランティア共助仕掛人)

NPOなどの相談を受けて最も適した人材や資金等をマッチングするコーディネーター「共助(きょうじょ)仕掛人(しかけにん)」。

個人の専門家ボランティア登録者のうち、一定の要件を満たしたうえで、「共助仕掛人」として共助社会づくりに取り組む意欲のある方を「専門家ボランティア共助仕掛人(以下、専ボラ共助仕掛人)」として登録しています。

本レポートは、その専ボラ共助仕掛人になった方にスポットをあてて特集します。

今回の活動レポートに御協力いただいたのは、川越市内で主に文化芸術によるまちづくりに取り組む小林範子(こばやしのりこ)さんです。

尚美学園大学の講師として作曲などを教えるかたわら、NPO法人アートバーブズフォーラムの副理事長として、アートプロジェクトなどを通して地域を活性化させていくことを目的に活動をされています。

小林さんには、NPOでの活動のことや専ボラ共助仕掛人への想い、今後の目標についてお話を伺いました。

【専門家ボランティア共助仕掛人レポート】

小林さんのプロフィール写真

小林範子(こばやしのりこ)さん

Q1:現在、小林さんが行っている活動について教えてください。

文化芸術とともに、まちづくりや環境問題、異文化交流等、多彩なテーマで、人が生涯にわたり、自ら考え、創造し、成長しつづけることのできる講座の開催や場づくりを研究し実践しています。

平成27年から川越の文化、歴史、まちづくり、観光資源などについて各専門家に語っていただきました。これまであまり地域に関わりを持ってこられなかった市民と新たに川越の魅力を共有し、地元に誇りを持ち、川越の魅力を発信できるコンシェルジュのような人材を養成したいという思いから講座を30回開催し、参加者はのべ2000人になりました。

集大成として、川越という地域をアピールする各専門家十数名の知識を結集した、ディープなまちの魅力を伝える『うつくしの街川越-小江戸成長物語』(※1)を株式会社一色出版(東京都文京区本郷)より刊行しました。さらに、学校図書館を含め公共施設等に本書を配布するために、クラウドファンディングに取り組み、川越の魅力トークショーとして川越プリンスホテルでイベントを開催するなど活動の場を広げてきました。

また、こえど市民活動ネットワークづくりプロジェクトとして市民活動を応援する取り組み、具体的には市民活動に役立つ講座の開催や情報誌の発行、さらには協働事業を行っている市民活動団体13団体を集めて「市民活動フォーラム in川越2020〜現場からの報告会」などを行ってきました。

※1 『うつくしの街川越-小江戸成長物語』監修=山野清二郎・松尾鉄城/編集企画=寺島悦恩・小林範子/出版=株式会社一色出版 令和元年6月30日発売、2500円+税、400ページ

たくさんの参加者の前で話す執筆者2名

本の表紙

令和元年度 「『うつくしの街川越ー小江戸成長物語』出版記念講演会 川越の魅力トークショー」(会場:川越プリンスホテル)

写真上:クラウドファンディング参加者や観光客の前で執筆者がトークをしている様子

写真下:書籍『うつくしの街川越ー小江戸成長物語』(出版:株式会社一色出版)

Q2:専門家ボランティア共助仕掛人になろうと思った理由や想いについて教えてください

NPO として市民団体への助成やウエブ発信、つながりづくりのシンポジウムやファンドレイジングについて必要な情報提供を進めてきたため、藤井美登利さん(元:埼玉県共助仕掛人、現:専門家ボランティア共助仕掛人No.R0100)からお話があり、昨年から仕掛人としても活動を始めました。

市民活動団体への助言やサポートの一環として現在、川越でマルシェなどを行っている「川越ファーマーズマーケット」から活動を広げるために団体のあり方や法人化などについての相談を受けています。川越ファーマーズマーケットでは代表の石川真さんを中心に地元川越の農家さんたちの作った自信の農産物を自ら出品・販売するマルシェを実施していて、最近ではマルシェの回数を年2回から毎月に増やしたり、定期的に地元の飲食店へ農産物を配達したり、飲食店が地元食材を使ったメニューを開発・提供するなど活動の幅が広がってきました。そういった素晴らしい想いで活動していらっしゃる方々のサポートができたらと思います。

たくさんの野菜の前でポーズをする販売員さんたち

令和2年度 くらしをいろどる Farmer's Market 実行委員会主催「川越Farmer's Market」(会場:ウエスタ川越) 野菜の販売をしている様子

Q3:現在の活動で悩みや課題があれば教えてください。

毎年の事業報告書などの書き方で指導を受けることが多く、県の方も親切に教えてくださるのですが、書類作業で時間をとられるため、本来の仕事がその分できなくなってしまうことが課題でした。

最近、司法書士や行政書士、会計士、中小企業診断士に相談に行く機会を持ち、今まで法律的な部分がよく分からずにつまずいていたのだなと思いました。NPOなどの場合、専門家を入れる資金的な余裕がない場合が多く、また資金のないNPOを顧客に持てないという専門家の事情もあると思います。専門家のアドバイスを受けて自分たちで登記や手続きなどの活動がしやすい条件を整え、相談できるつながりづくりが重要だと思いました。

Q4:今後の夢や目標について教えてください。

地域でさまざまな素晴らしい講座や文化芸術イベント、まちづくり活動などが実施されていますが、それぞれがバラバラに行われていて、いつどこで何をやっているのかが分からないまま終わっています。そこで、分かりやすくまとめて発信できるプラットフォームを作りたいと思います。

まずは市民活動支援施設など市の既存の建物で行われている活動についてのプラットフォームを作り、次のステップでは観光施設や民間施設でのイベントや講座も含めて発信できる環境を整備していきたいと思っています。現在その準備中です。全国の参考になるモデル事例について検討を始めた段階です。

Q5:最後に、これをご覧になっている方へのメッセージをお願いします。

このコロナ禍を考えてみると、とくに地域での活動や人とのつながりが生み出すものからの達成感は大きいなと実感しています。

皆様のさまざまなご経験を地域で生かしていただけたら、身近な生活が豊かなものになっていくと思います。

スクリーンにプレゼン内容を映しながら参加者の前で発表をする市民活動団体

舞台上で衣装を着て太鼓を持った女性たち

令和元年度 川越市地域づくり推進課主催「市民活動フォーラム in川越2020〜現場からの報告会」(会場:ウエスタ川越)

写真上:市と協働事業を行っている市民活動13団体の発表会の様子

写真下:川越唐人揃いパレード実行委員会による実演

【小林範子(こばやしのりこ)さん】

〇専門家ボランティア共助仕掛人へのリンクは以下をクリックしてください。

専門家ボランティア共助仕掛人の紹介(小林範子さん)

○NPO法人アートバーブズフォーラム

コバトンびんHP

団体HP(別ウィンドウで表示します)