笠井直歩さん （R0104 専門家ボランティア共助仕掛人）
NPOなどの相談を受けて最も適した人材や資金等をマッチングするコーディネーター「共助仕掛人」。
個人の専門家ボランティア登録者のうち、一定の要件を満たしたうえで、「共助仕掛人」として共助社会づくりに取り組む意欲のある方を「専門家ボランティア共助仕掛人（以下、専ボラ共助仕掛人）」として登録しています。
本レポートは、その専ボラ共助仕掛人になった方にスポットをあてて特集します。
今回の活動レポートに御協力いただいたのは、三郷市内で主に福祉活動に取り組む笠井直歩（かさいちあり）さんです。
NPO法人care nationの代表理事として、「ケアのネットワークをつくり、居場所と安心感を生み出しつづけリアルチェンジ（現実を具体的に良くしていく）を起こすこと」を理念に活動をされています。
笠井さんには、NPOでの活動のことや専ボラ共助仕掛人への想い、今後の目標についてお話を伺いました。
【専門家ボランティア共助仕掛人レポート】
笠井直歩（かさいちあり）さん
Q１：現在、笠井さんが行っている活動について教えてください。
NPO法人care nation（ケア・ネイション）として、今は寄附事業をメインに活動しています。
企業が社会貢献事業として寄附してくださった美容品や日用品を、色々な年代や種類の福祉施設、病院、行政や学校、子ども食堂などに寄附しています。
最近では、他団体主催のスポーツ大会とマッチングをして、参加景品として役立てていただく活動も始めました。
寄附元と寄附先をつないでいくことでお互いにメリットが生まれ、我々自身のネットワークは、三郷市だけでなく他市他県にも広がっているので、とても意義のあることだと思います。
平成30年度 三郷市主催「スポルトみさと2018」に協力団体として参加した際の様子（会場：IKEA新三郷）
Q２：専門家ボランティア共助仕掛人になろうと思った理由や想いについて教えてください。
NPO法人設立前から個人で色々なイベントをしたり、知り合ってきた個人・団体・企業・行政の方々をマッチングしたりしてプロジェクトを創ってきました。その流れの中で「共助仕掛人」という存在を知り、すぐに共助社会づくり課にお話を聞きに行きました。
「今までしてきたことと似ているものの、埼玉県がそういうことをしているんだ、面白そうだな」と思ったのがきっかけです。
行政や企業と地域の間に立つ存在というのは必要だとずっと思っているので、それを認めてもらいながら活動できるのは、自分にも相手にも安心感が生まれると感じます。
令和元年度 埼玉県「子供の居場所づくり支援 サポーター・マッチング事業2019年度」（主催 埼玉県 ／ 共催 IKEA新三郷・NPO法人 care nation）
Q３：現在の活動で悩みや課題があれば教えてください。
人材がもっといてくれたら良いですね。プロジェクトを同時進行で進めていく人、事務処理がスピーディに出来る人などがいてくれたらと思います。課題は、プロジェクトや取り組みをどう収益化していくかということです。
ＮＰＯ法人にも各経費がちゃんと発生しているのですが、対外的には「ボランティア」というイメージがまだまだあるように感じていて、たとえば企業などと連携する時に人件費などの話をしにくい雰囲気があります。汗を流しているメンバーが対価を得られるようにしたいです。
Q４：今後の夢や目標について教えてください。
いま考えているのは、バリアフリープロジェクト（色々な立場の方が同じテーブルでミーティングをし、具体的、現実的に街をバリアフリー化する、バリアフリーアプリを作る、市内の各年代の学校でダイバーシティ（多様性）授業をする、など）の実践、森の家プロジェクト（主体的・独創的な教育をするオルタナティブスクールを軸に、色々な年代の方が自然に集まり、なんとなく幸せに、元気になれる拠点をつくる）の実践です。
とにかく、お互いを尊重して心地よく生きる土壌や仕組み作りができればと思います。
Q５：最後に、これをご覧になっている方へのメッセージをお願いします。
コロナ禍で色々な活動が制限され、とても苦しいことがあるかと思います。
たくさんの方とネットワークをつないでいく中でよく感じるのは、「人は人によって傷つき人によって癒される」ということです。私自身は人間として本当に未熟なのですが、メンバーや様々な人たちに助けられながら暮らし、その人なりの自然な形でなるべく幸せになれるようにＮＰＯ法人として活動しています。もし機会がありましたら、一緒に何かプロジェクトをしましょう。どうぞ宜しくお願い致します。
【笠井直歩（かさいちあり）さん】
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・専門家ボランティア共助仕掛人の紹介（笠井直歩さん）
