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特定非営利活動法人 子育て支援ワーカーズコレクトみるく

 活動レポートでは、NPOを訪問してその団体の活動をご紹介しています。
今回紹介するのは、今年9月に認定NPO法人※となった『子育て支援ワーカーズコレクティブみるく』です。
※認定NPO法人とは
 運営組織・事業活動が適正で公益の増進に寄与する団体として一定の要件を満たし、所轄庁の認定を受けたNPO法人のことで、寄付者も認定NPO法人も税制上の優遇措置を受けることができる。主な税制優遇として①個人が認定NPO法人に寄付した場合「寄附金控除」制度が適用される。②法人が認定NPO法人に寄付した場合、一般のNPO法人への寄附に比べ、経費として扱える寄附金の限度額が高くなる。③認定NPO自身は収益事業にかかる法人税が軽減される。が挙げられる。

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(認定)特定非営利活動法人子育て支援ワーカーズコレクティブみるく

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              ◆NPO紹介◆

 越谷駅から歩いて15分程の静かな住宅地に生活クラブ生協埼玉の越谷生活館があります。ここで越谷市子育てサロン「つどいの広場はぐはぐ」を運営するのが『子育て支援ワーカーズコレクティブみるく』(以下W・Coみるく)です。
 越谷市の委託を受け「つどいの広場はぐはぐ」をオープンさせたのが2009年4月。その後NPO法人となり、ママたちの声に応えて一時預かり、出張託児(訪問支援)もスタートしました。現在「食育講座」やパパの育児応援を目的とした企画など、子育て支援で地域を元気にしたいという想いで活動を広げるため、今年9月に認定NPO法人となりました。
 今回は、W・Coみるくの代表理事の青木照代さんと同じく副代表の山崎絹子さんにお話を伺いました。

             ◆インタビュー◆

Q 活動の中心である「つどいの広場はぐはぐ」開設のきっかけを教えてください。

A(青木代表理事)
 当時、越谷市内で数カ所あった家庭文庫に携わったのがきっかけでした。私は、後にW・Coみるくの拠点になる越谷生活館で、地域の子どもたちに絵本や児童書の読み聞かせをしました。その時、強く感じたのは、核家族化や高層マンション化によって、地域への係わりが希薄になっていること。特に子育て中の母親が一人で悩んでいる姿を目の当たりにして、子育て支援で地域に貢献したいと考えるようになりました。
 家庭文庫に子育て広場の役割をもたせ、若い母親たちと接してきましたが、広さやスタッフの人数、怪我をした時の責任を考えると子育て広場を継続することが難しい状況になりました。
 それでも、なんとか子育て広場を続けたい。そんな時、越谷市が埼玉県「地域子育て応援タウン」認定に向けて、子育て支援の拡充を準備している聞き、早速申請しました。「毎日、子育てを頑張っているお母さん、お父さんにホッとできる場所を提供したい」との想いで集まった先輩ママたちを中心としたメンバーと、ここ越谷生活館に、念願かなって開設することができました。それが「つどいの広場はぐはぐ」です。

A(山﨑副代表理事)
 NPO法人になったものの、越谷市内のボランティア団体の中で、私たちは規模も実績も小さく、他の団体と肩を並べるために、できることを常に考えていました。「つどいの広場はぐはぐ」には、市の広報紙や口コミで利用者が少しずつ増えて、ママたちにとって気軽に立ち寄れる居場所になってきたという実感が私たちにも元気を与えてくれました。

     

 つどいの広場はぐはぐ         5月のイベントの様子

Q W・CoみるくさんはNPO法人ハンズオン埼玉が主催する「新しい公共の担い手拡大セミナー」※を受けられたそうですね。
※「新しい公共の担い手拡大セミナー」
埼玉県委託事業の中核的NPO法人育成プログラムの一環で、ノウハウを有するNPO「中間支援団体」が他のNPO法人に対して支援するNPO同士で共助の仕組みを構築することを目的とし事業。

A(青木代表理事)

 W・Coみるくを立ち上げて2年目、当初のメンバーは主婦が中心でしたが、幼児教育に詳しいスタッフが入り、考え方が多様化し意思統一に不安を感じるようになりました。また、市からの委託金のみでは運営に限界がきていました。
 それでハンズオン埼玉が企画する組織力強化に関する個別支援を受けることになりました。第三者の視点で理事会に同席してもらい、2度のワークショップを企画してくださいました。そのおかげでスタッフ同士で語り合う場や新しい会議のアイディアを得て、課題意識の共有と私たちが目指す方向性が明確になりました。
 その時に、認定NPOの基準をクリアできる可能性があることを聞き、私たちの潜在的な力を引き出してくれました。

A(山﨑副代表理事)
 その後は、県に相談して、私たちでは難しい実務面のアドバイスを受けながら今年9月に認定を取得することができました。

Q「新しい公共の担い手拡大セミナー」の受講がきっかけで認定取得に至ったのですね。

A(青木代表理事)
 きっかけ以上の強い後押しになりました。NPO法人とはいえ小さな市民団体の私たちが市から委託を受けるには社会的信用を高める必要がありましたし、子どもの一時預かりや出張託児、市内の団体との共催イベントを企画するには、主婦層以外の地域の方や地元企業の支援が必要でした。
写真「イクメンのふかし芋タイム」の様子 

 Q 「目指す方向性が明確になった」とお話しくださいましたが『子育て支援ワーカーズコレクティブみるく』の今後をお聞かせ下さい。

A(青木代表理事) 
 越谷市は、ボランティア活動や子育てに関する情報提供が豊富で、子育てがしやすい街だと思います。でも、子育て本やインターネットの情報ではなく、同じ子育て中のママや私たちと直に会話することで和むこともあると思います。イベントでは、準備や飾り付けなどで利用者に主体的に関わってもらい仲間が自然とできるよう工夫しています。
 認定NPO法人になった今、子育て支援の輪を地域コミュニティ再生のきっかけにして、まちづくりに結び付けたいと思っています。写真 山﨑さん(左) 青木さん(右)

(取材:共助社会づくり課 花田洋司 平成25年10月)

【ホームページ】                                                                      特定非営利活動法人子育て支援ワーカーズコレクティブみるく
http://wco-milk.jimdo.com/

特定非営利活動法人 ハンズオン埼玉
http://www.hands-on-s.org/blog/