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特定非営利活動法人 アジアを紡ぐ会

(特)アジアを紡ぐ会(以下ASA)は、スリランカやインドを中心に低所得地区や少数民族の出身者、シングルマザーなど社会的弱者の収入の安定と自立を支援しています。手刺繍をほどこした伝統織り物の商品化と安定収入を目指す取組を理事長の佐野汀(みぎわ)さんにお話を伺いました。

 ◆「手刺繍グリーティングカード」のできるまで
「遠く日本で、自分たちの作った物を手にする人に思いをはせ、縫っているのでしょう。」と手刺繍グリーティングカードを見せてくださいました(右写真)。 

     

 

 

 


左写真)現地でデザインの打合せをする佐野さん(左)  右写真)手刺繍がほどこされたグリーディングカード

 この活動は、1993年から10年間、スリランカの低所得者地域で日本の青年海外協力隊が、自立支援のための技術指導をしたのがきっかけ。刺繍の技術を習得した女性たちが自発的にグループを作り、刺繍の小物を売って収入を得る活動が始まりました。
 彼女たちを後押しするために、ASAが、商品企画提案から買付、さらにグループとしての成長を目指して、発注から納品までの手順を指導し続けてきました。
「刺繍の技術は、少しずつ向上し、今では仕上がりが美しく、商品に込められた思いも伝わってきます。日本で評判がいいと話すととても嬉しそうです。」と佐野さんは語ります。
 何より、自身で得た収入で、子どもの学用品を買いそろえたりする姿を見ると、佐野さん自身も、彼女たちの自立を実感し、ASAの活動にも手応えを感じるそうです。

 ◆オリジナルブランド『migiwa』
 ASAでは、オリジナルブランド『migiwa』を立ち上げ、スリランカ以外の国でも、そのノウハウを生かしています。
 日本国内では講演会や展示会(写真)や、現地へのスタディツアーなどの啓発活動で日本からも制作活動のサポートに取り組んでいます。
『migiwa』には、アジアの人と人とを紡ぎ、明日が今日より少し豊かになるよう想いが込められています。                                                                 

   

 

 

 

  

◆これから
 「スリランカは内戦の影響が残る地域が今も多くあり、戦禍や災害からの復興と暮らしの向上を応援していきたい」と語る佐野さん。
 手刺繍のグリーティングカードは、干支や、スリランカで身近な像をモチーフにしたものが好評です。その他、紅茶や香辛料を入れる小袋やシルクのショールなどバラエティに富んだ商品を企画しています。その一方、現地の女性グループは、メンバーを増やしたり販路拡大に対する意識が育っておらず、
「いずれは私たちのサポートがなくても収入が得られるよう、彼女たちが『migiwa』と共に自立すること願っています。」と自立支援への展望を語ってくださいました。

 

 

 

 

 

写真提供:(特)アジアを紡ぐ会
(取材:共助社会づくり課 花田洋司 平成25年12月)

【ホームページ】
特定非営利活動法人アジアを紡ぐ会                                                                                                     http://homepage3.nifty.com/asa-info/index.htm