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特定非営利活動法人 埼玉自立就労支援センター

(特)さいたま自立就労支援センターは、ホームレスや障がい者等の社会的弱者
に対して働く機会を提供し、彼らの自立に向けた生活を支援している団体です。
県内各地に農園を開き、新しい雇用を生み出しています。
 今回は、代表理事の菅田紀克さんにお話を伺いました。

 

 ◆ 社会的弱者の就農支援 ◆
 ホームレス等の社会的弱者の自立支援を行っている(特)さいたま自立就労支
援センターでは、2004年の設立当初から農業を通じた就労の機会を提供して
います。さいたま市見沼区の畑からはじまった取り組みですが、現在では、加須
市、羽生市、美里町、本庄市、深谷市などでも農作業をするようになり、14名
の元ホームレスのメンバーが、地元の方々の協力を得ながら作業に携わっていま
す。メンバーは、上は67歳から下は41歳までと年齢も多様ですが、「元々、農
業の習いがあり作業に慣れている人も多い」と菅田さんは言います。

 

 ◆ 障がい者団体との協働によるジャム作り ◆
 昨年度のNPO活動サポート事業では障がい者団体と協働し、自分達で栽培し
ていたイチジクのジャム作りと、放置されたブルーベリー畑の利活用によるブル
ーベリーのジャム作りを実施しました。そして、ホームレスだったメンバーと、
障がい者の方々が共に働ける場を生み出しました。
 洋菓子と和菓子の職人さんから、それぞれ手ほどきを受けたジャムは大変評判
が良く、障がい者団体を通じて生産されるジャムは、すぐに売り切れてしまうと
のことです。
 荒廃した農地を再生させ、収穫できるようになるまで育てるには大変な苦労で
したが、自分達の手で育てたイチジクやブルーベリーを、自分達の力で加工し、
売り物にしていくという作業は、「とても大きな経験となった」と菅田さんは話し
てくれました。

 

 ◆ 今後に向けて ◆
 「年間を通して働く」という機会が少ない障がい者の方々にとって、ジャム作
りは大きな就労機会となりました。今年度は、様々なノウハウを持った支援団体
に参画いただき、本格的にジャム作りを進めていくための協議会が発足しました。
 今後は、生産性をより高めていけるように、ジャム作り専用の施設の設置など
を検討しているそうです。

 

 ◇ 訪問を終えて ◇
 今回は、加須市にある畑にお邪魔して取材をさせていただきました。畑では、
そのままでも十分に美味しい見事なイチジクが実っており、このイチジクででき
るジャムが本当に楽しみになりました。いよいよ秋も深まってきたこの頃、皆さ
んも是非、収穫の秋を楽しんでみてください。
 

 (特)さいたま自立就労支援センターホームページ(つながりーナ内)

http://www.saitamaken-npo.net/database/kyoudou/group.php?mode=detail&id=050610165645


(取材:平成24年10月)