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特定非営利活動法人 新座子育てネットワーク

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(特)新座子育てネットワークは、新座市を中心として、地域の子育て環境の向上を目指し活動している団体です。1999年の発足以来、多様化する子育て世代の課題やニーズに対して、地域や行政などと協働しながら課題解決に取り組んできました。
 今回は団体が運営する子育て支援センター職員の榛澤敦子(はんざわあつこ)さんにお話を伺いました。

 

◆多様化する子育ての課題◆
 新座市は首都圏でも有数のベッドタウンとして、多くの子育て世代を抱えています。こうした世代の多くは核家族世帯であり、身近に頼れる人のいない母親の負担や孤立が課題となっています。
 こうした子育て世代の課題に対して(特)新座子育てネットワークでは、新座市からの委託で運営している2つの子育て支援センターを拠点として、様々な子育てサービスを展開してきました。しかし、「サービスを受けることに慣れすぎてしまい、自分達で解決する力が欠落しつつある」と榛澤さんは指摘します。
 そこで、自分達の子どもを親同士が預けあうことで、親自身の子育て力向上も目指す「預けあい保育」がスタートしました。

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◆子育て仲間で支え合いの仕組みづくり◆
 「なかま保育にーにょ」(※「にーにょ」はスペイン語で子どもの意味)と名付けられた預けあい保育事業は、まず参加した親子の希望にあわせ「あずける」と「あずかる」の2グループに分割します。「あずける」グループの母親は子どもを預け、団体が実施する講座に参加したり、少しの時間外出したりなど自由に過ごします。一方、「あずかる」グループの母親は、保育スタッフ等とともに自分の子どもと預かっている子どもの世話をします。
 全10回程度行われた「なかま保育にーにょ」の参加者はリピーターが多く、「前回「あずける」グループなら今回は「あずかる」グループ、のように自然と支え合いの仕組みが生まれてきました」と榛澤さんは言います。
 こうした仕組みによって、子育てから解放される時間を手に入れるとともに、他のお子さんを世話することで子育ての自信に繋がった母親も多かったといいます。

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◆今後に向けて◆
 3か年事業の初年度を終え、いよいよ2年目がスタートを切りました。(特)新座子育てネットワークでは、この「なかま保育にーにょ」を収益事業とするべく、今年度はビジネスモデル化を目指し、試行していくそうです。
 「子育て世代は、人の入れ替わりが激しく、行政では対応しきれない部分も多いのが現状です。だからこそ我々NPOがそのフットワークの軽さを活かして、現場のニーズに応じた子育て支援を進めていきたいと思っています」と、榛澤さんは最後に力強く語ってくれました。

 

◇訪問を終えて◇
 男性の育児休暇や、女性の職場復帰が広がりつつある昨今、子育てをめぐる、目まぐるしいほどの環境の変化を改めて思いました。
 新座市では毎年約1300人の子どもが誕生するといいます。家庭だけで子どもを育てるのではなく、地域も一緒になって子どもを育てていく、そんな子育ての支え合いが拡がっていくことを願います。

 

 

「(特)新座子育てネットワーク」ホームページ

http://ccn.niiza-ksdt.com/

「なかま保育にーにょ」ホームページ

http://sites.google.com/site/nakamanino/

「なかま保育にーにょ」では、第2期の参加申込みを受付けています。

http://sites.google.com/site/nakamanino/aboutnino/sakae

 

(平成24年6月取材)