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埼玉エコ・リサイクル連絡会

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 環境を巡っては、二酸化炭素の削減や、大気・水質の浄化、廃棄物の処理など様々な問題がある。我が国の太陽光や風力などのクリーンエネルギー技術は、世界でもトップクラスといわれている。しかし、問題の本質は私たち一人ひとりが生活や考え方を改めることにあると思われる。

 この会は、幅広くリサイクル活動に取り組んでいる環境団体の連合会で、3Rリユース(再利用)・リデュース(ごみの発生抑制)・リサイクル( 資源再生)運動を展開している。市民団体だけでなく、製造・流通・再生資源などの事業者、各種団体・個人が参加し、県や市町村行政ともネットワークを作っている。埼玉県が主催したリサイクル団体交流集会から生まれ、1993年11月より独立した団体として運営を開始した。当初から日本青年会議所埼玉ブロック協議会の協力を受け、理事にも就任している。

 

 

リサイクル関係者のネットワークを広げる

 2004年に法人の認証を受けて以来、活動はより充実し、毎月行う運営委員会には、県の担当者もオブザーバーで参加し情報交換をしているそうだ。

 通常の主な活動は環境講演会、研修見学会、機関誌エコ・リサイクル通信の発行などである。基幹となるのは「エコ・リサイクル交流集会」。これは、埼玉県との共催で毎年開催してきた調査研究の発表や意見交換のイベントで参加者同士のコミュニケーションづくりの場になっている。

 
2008年8月の研修・見学会で茨城県水海道のガラス再生工場を見学
埼玉スタジアムでエコ駅伝のイベントに参加した買い物袋の着ぐるみ

JICA研修生との交流

市長を対象にした環境学習講座を草加市で行った

 

インターネットによりゴミになりそうな不用品を資源化

 また、地域の活性化と資源再利用を考える「彩の国リサイクルデータバンク」をインターネット上に立ち上げている。不要品をゴミにしないで再利用(リユース)し、廃棄物を減量する目的で、不用品受入団体、リサイクル製品、修理店、リサイクル関連行事などの情報を発信している。

 かつては、牛乳瓶、酒瓶、ジュースの瓶など多くの容器が繰り返して再利用(リユース)されていたが、現在の主流となっているペットボトル容器は、再利用が進んでいない。しかし、回収されたペットボトル容器やプラスチック製品は他の製品に生まれ変わったり(リサイクル)、企業のユニフォームや公園のベンチ等に再利用されたり、高炉などで助燃材などに使われているそうだ。

 リサイクルの効率が高まれば省資源、省エネにつながる。「彩の国リサイクルデータバンク」では、県内でリサイクルに携わる企業・団体等の情報を広く公表している。欲しいモノを検索して、申し込むことができるネット上の不用品交換情報だ。

 この事業の課題は、運営資金だそうだ。県の支援で立ち上げたが、いつまでも支援を受け続けることは困難だ。難しい問題だが、会では自由な運営が可能とな発展のチャンスと捉え、2010年からは完全に独立した体制で情報発信する予定で準備を進めている。「会員の高齢化も心配ですが、環境問題に取り組んでいる大学のサークルやさまざまなグループで、エコに関心を持つ若い方が増えています。そんな人たちの参加を促していきたいのです」と語る。

 埼玉県内の不用品リサイクルの推進役として、今後も会の活躍に期待したい。

 

☆協働相手からの応援コメント☆ 

埼玉県環境部資源循環推進課

 毎年開催している「エコ・リサイクル交流集会」も、昨年度で20回を迎えました。

 これまで、県内各地で活動している個人や団体、製造・流通・再生資源などの事業者及び行政関係者等、多くの皆様の参加をいただき、3Rに関する研さんや相互交流が図られてきました。

 次世代により良い環境を引き継ぐため、一人ひとりが大量生産、大量消費、大量廃棄を前提としたライフスタイルを見直し、持続可能な循環型社会を実現するためには、こうした「交流の場」における人と人との結び付きが、3Rを実践する上で大変重要であると考えています。

 今後も、3Rに関するさまざまな活動を積極的に展開している「埼玉エコ・リサイクル連絡会」とは、運営委員会等を通じて情報を共有し、循環型社会の実現に向けて協働して取り組んでいきます。