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さやま保育サポートの会

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平成20年度チャレンジサポート事業では、「よつばのおうちの子育て支援」事業を行った、「特定非営利活動法人 さやま保育サポートの会」さんです。
さまざまな特徴を持つお子さんの子育てを支援する「障がい児

保育サポーター養成講座」と、子育て支援に興味がある中・高・大学生向けの「お兄さんお姉さんの保育サポーター講座」を実施しました。

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 さやま保育サポートの会は平成18年に設立され、家庭保育室「よつばのおうち」をオープンしました。狭山市からの委託も含め、現在は14名のお子さんが月極め保育で通っています。また、一時保育もおこなっています。
 平成20年度のチャレンジサポート事業では保育講座「中学校での出前講座」「お兄さんお姉さんの保育ボランティア養成講座」「障がい児保育サポーター養成講座」を開催しました。子どもの育成だけでなく、保育者の育成にも取り組んでいます。
 今回は理事で「よつばのおうち」園長の佐藤洋子さんにお話を伺いました。

 

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★チャレンジサポート事業のそれから
 好評だっロッカーやた「中学校での出前講座」や「お兄さんお姉さんの保育ボランティア養成講座」は自主事業として今年度も実施しました。中学生には子育てや自分の進路を考えるきっかけになり、大学生・短大生には家庭保育室の雰囲気を味わうだけでなく、実践的な保育体験ができたようです。「障がい児保育サポーター養成講座」は講師との都合が合わず実施を見送ったそうですが、来年度は実施したいとのことでした。
 このような人材育成の実績が評価され、狭山市が平成23年に開設する「狭山元気大学」では、子育て支援者養成コースの指導者を務めることになりました。

h21houmon_sayamahoiku1.jpg中学校での出前講座の様子 h21houmon_sayamahoiku2.jpg

  

★担い手の育成にかける思い
 「よつばのおうち」からはお子さんだけでなく、多くの保育スタッフも育っていきました。学生や元保育士・幼稚園教師の方が保育スタッフとして経験を積み、新たな職場へ飛び立っていきました。
 「若いスタッフが多い幼稚園や保育園に再就職するのは難しいんです。だからこそここで経験を積んで、若い方には負けない自信をつけて欲しいのです。」
 

★ネットワークの構築
 お子さんと保護者の方のための居場所づくりの活動が実り、平成20年10月に狭山市から地域活動センターの一室を活用した「子育てプレイス奥富」(子育て支援の拠点施設)を受託しました。「よつばのおうち」の運営で培った経験をいかしロッカーや棚などはリサイクルや寄附で揃え、浮いた予算でたくさんのおもちゃを用意できました。見学に来た他の施設のスタッフが羨ましがるほどだそうです。
 こちらでは保育ではなく、親子が遊ぶ場所を提供しています。スタッフがプログラムを用意することもありますが、保護者の方がお子さんをスタッフに任せてしまわないよう、親と子の遊びを重視しています。
 市内にある子育て施設・機関・団体との関係も拡がり、平成22年度は狭山市内における子育て支援のネットワークの構築を目指しています。小児がんをテーマにした映画「風のかたち」の上映会などの計画を構想中とのことです。

h21houmon_sayamahoiku3.jpg子育てプレイス奥富

★保育は「総合芸術」
 長年、保育の現場で活動されてきた佐藤さんは保育を「総合芸術」と表現されます。居心地のよい、安全な保育室を作ること。楽しいプログラムを用意すること。優秀なスタッフがいること。地域の支援があること。いろいろな要素の上に、保護者の方との協力があって、子どもは成長していきます。そこに関わることができるのはとても誇りとやりがいを感じるとのことでした。

 

★子育ての現状
 「よつばのおうち」は昨年11月に改修し、2階も保育スペースにしました。保護者の方が働こうにも週3日の仕事ばかりで、保育園で受入れてもらえないと助けを求る人も多く、一人でも多く対応したかったとのことでした。
 「それでも、うちに来られる子は保育料が払える家庭なんですよ。経済状況などのお話を聞いて、親御さんに保育園を勧めることもあります。大丈夫、行政の人は機械じゃないんだから、ちゃんと話して伝えなさいって送り出すんですよ」

 

★取材を終えて
 佐藤さんの「総合芸術」という言葉からは、保護者の方やスタッフの方などのお子さんに直接関わる人だけでなく、地域の方の支えもあって、多くの人が関わることという意味も感じました。
 訪問した「よつばのおうち」ではお子さんたちがにこやかに迎えてくれました。特徴の有無に関係なく伸び伸びと育つ世の中にしなければならないと再認識し、チャレンジサポート事業を通じてご支援できたことを嬉しく思いました。次世代の育成は、全ての人が当事者になる課題です。埼玉県としても子育てしやすい県づくりを目指して頑張ります。

 

 

 

さやま保育サポートの会さんを詳しくお知りになりたい方はこちら↓
http://www.geocities.jp/yotubanoouchi2006/

 

 


(平成22年2月取材)