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ぶどうの樹

 

 
 
 
第2回 特定非営利活動法人ぶどうの樹

平成18年度埼玉県NPO活動促進助成事業(ステップアップ事業)の助成を受けた団体の、その後の活動を紹介します。第2回は、特定非営利活動法人ぶどうの樹です。

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特定非営利活動法人ぶどうの樹は、障がい者の社会参加や就労する場の提供に関する事業を行うこと等を目的として、平成15年7月18日に法人としてスタートしました。主な事業として、障がいのある子どもとその親が社会参加することを目的に活動するサークル「遊・遊」の運営、障がい者の養護学校卒業生の進路として運営している心身障害者地域デイケア施設「デイケアぶどう」の運営があります。「デイケアぶどう」には、リサイクル&手作り品工房「色・色」、喫茶工房「花・花」の2店舗があります。

平成18年度の県のステップアップ事業で採択された「仲間の夢 ブルーベリー農園スタート事業」では、農家の方から1800坪の土地を借りて、ブルーベリー農園をつくるため、ブルーベリーの苗を助成金で購入しました。ステップアップ事業で、ブルーベリーの苗の植え付けを行った後、19年の5月27日(日)には、農園の開園式を行ったそうです。

今回は、農園の話を中心に、相澤代表理事と「デイケアぶどう」の今里施設長にお話を伺ったほか、農園の案内をしていただきました。

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  • (聞き手)
    19年の5月27日(日)に農園の開園式と感謝式を行ったそうですが、その時の様子を教えてください。
     
  • (相澤代表理事)
    地元の日高市長を始め、県議、市議のほか、協力者、ボランティアの方を含め、約80名の方に出席いただきました。また、開園式と一緒に、今までお世話になっていることに対する感謝を何らかの形にしたいということで、これまでの協力者70名の方に対して感謝状を一人ずつ手渡しました。感謝状は、今里施設長のアイデアです。また、この日に農園の名前「菜・菜」のお披露目もしました。

 

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          (喫茶工房「花・花」(写真左)とブルーペリー農園「菜・菜」(写真右)) 
 
  • (聞き手)
    一人ずつ感謝状を贈ったというのは、なかなかできることではないですね。皆さんの反応はいかがでしたか。 
     
  • (相澤代表理事)
    感謝状は、お渡しする方のお名前を書道7段の方に一人ずつ手書きで書いていただきました。また、感謝状と併せて額縁もお渡ししました。さらに、壇上でナレーションを交えながら一人ずつ手渡し、これまでの協力に対して感謝の意を表したことで、喜んでいただけたのではないかと思います。早速、感謝状を額縁に入れて部屋に飾られた方もいらっしゃいました。
     
  • (聞き手)
    「ぶどうの樹」の活動の原点は何ですか。
     
  • (相澤代表理事)
    私達の団体は、障がいを持つ子どもがいる親が中心になってつくった団体です。障がいを抱えていても、仲間と一緒に明るく楽しく一生を過ごしてもらいたい。そのためには、働く場所と、自信を持って続けていける仕事が必要です。その場所を地域でつくりたいという思いから、活動を続けています。   

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          (農園づくりの様子)  
  • (聞き手)
    18年度のステップアップ事業を実施したことが、現在の活動にどのようにつながっていますか。
     
  • (相澤代表理事)
    ブルーベリー農園は、当初から始めようと思っていましたが、もし今回の助成金がなければ、地主さんから土地をお借りできなかったと思います。ステップアップ事業をきっかけとして、いろいろなことが回り始めてきた気がします。この建物を始めとして、ブルーベリーの農園の土地のほかに、現在ジャガイモ畑になっている500坪の土地やハーブを植えている100坪の土地は、どうせ遊ばしているならということで、無料で貸していただいている土地です。現在は、ジャガイモのほか、夏野菜のナス、トマト、ピーマン、枝豆、黒豆、さつもいもを育てるまでになっています。 
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          (様々な季節の野菜を栽培) 
  • (聞き手)
    ブルーベリー以外にも季節によっていろいろな野菜を収穫できてよいですね。ブルーベリーの収穫は3年後とまだまだ先ですから。ところで、3年後の収穫をおすそ分けしてもらえる特典がつく「ブルーベリー募金」は、どれぐらい集まりましたか。
     
  • (相澤代表理事)
    7月現在で、約350名の方にご協力いただきました。最近地元の新聞で取り上げられたので、「ブルーベリー募金」の問い合わせが増えました。
     
  • (聞き手)
    その特典につられて私も一口協力しました。自分も含めてこれだけ多くの人の期待がかかっているので、3年後には豊かな収穫が皆さんと一緒に味わえるように、がんばっていただきたいと思います。
     
  • (相澤代表理事)
    皆さんの期待は、ひしひしと伝わってきていますよ。重荷になるくらい(笑)。ブルーベリーの苗ですが、一時期苗の様子がおかしい時がありました。これは大変ということで、ブルーベリーの育成でいつもアドバイスをいただいている方に相談したところ、肥料不足だということが分かりました。その方のご指導のおかげで、今ではすっかり元気になりました。
     
  • (聞き手)
    それを聞いて、ほっとしました。最後にPRをお願いします。
     
  • (相澤代表理事)
    3年後のブルーベリーの収穫のために、スタッフ一同しっかり苗の面倒を見ていますので、「ブルーベリー募金」に御協力いただいた皆様、どうかしばらくの間温かく見守ってください(笑)。それから、「ブルーベリー募金」は、まだまだ受け付けています。1口1,000円で、3年後においしいブルーベリー300gを差し上げます。お問い合わせは、こちらまでお願いします。
    TEL:042-985-7105
    E-Mail:budouno-ki-612-5@bz01.plala.or.jp

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        (ブルーベリーの苗を前に相澤代表理事(右)と今里施設長(左))


【お話を伺った感想】
夢をかなえるためには、時には多くの人の協力が必要になる場合があります。その多くの人の協力に対して、一人一人に感謝の気持ちを伝えること。この当たり前のことが、さらに人の輪を広げてゆき、夢の実現の近道になると感じました。
味見させていただいたブルーベーリーは、子どもの頃食べた桑の実のような味がしました。3年後の収穫が楽しみです。(と)

(平成19年度・取材)