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特定非営利活動法人チーム東松山

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 特定非営利活動法人チーム東松山

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           ◆NPO紹介◆

  市民団体として1998年から活動を始め、2012年にNPO法人となりました。環境まちづくりの取組を踏まえ、地域コミュニティの再生や空洞化しつつある街中の活性化に取り組むほか、東日本大震災の被災地・被災者の支援活動も続けています。自然と人、人と人との有機的なつながりを再構築し、持続可能なまちづくりを目指して活動しています。では早速、代表理事の松本浩一さんにお話を伺いましょう。

 

◆インタビュー◆

 

Q 主な活動内容を教えてください。

 『まちづくり事業』『コミュニティ・カフェ事業』『被災地被災者復興支援事業』の大きく3つの事業に取り組んでいます。どの事業においても、人と人のつながりに着眼点を置き人材育成を見据えた内容になっています。『まちづくり事業』では東松山市と協働で実施してきた「環境まちづくり」があります。これは、東松山市の環境基本計画に基づいた活動です。環境をテーマに掲げ、地域の農業を応援する仕組みづくりのために『コミュニティ・カフェ』事業の「まちカフェ」と連動して行っています。

 

 

 

 

 

 

 

Q 『環境まちづくり事業』について教えてください。

 東松山市と協働で15年以上行ってきた事業で、中心となるのは昨年度設立した「東松山こどもエコクラブ」と「エコタウン市民プロジェクト」の2つです。どちらも、東松山市の環境基本計画の市民プロジェクトに位置付けられています。「東松山こどもエコクラブ」は、25名の児童で5月から始まり、毎月、自然体験活動を行っています。「エコタウン市民プロジェクト」は“育エネ”事業を通じて、再生可能エネルギーの普及促進、エネルギーシフトを可能にする人材育成・体制の構築を目指して活動しています。また、太陽光発電システム講習会や節電紙芝居を用いたワークショップ等を展開しています。今回、埼玉県NPO活動促進事業(NPO活動サポート事業)で“地球から再生エネルギーを育てるエコタウン市民プロジェクト”が採択されました。

 

Q プロジェクトの1つである【太陽光発電独立システム講習会】を見学させていただきました。このシステムの特徴や講習会について教えてください。 

 4年生以上の児童と保護者を対象として、小学校で学んだ内容を土台に講習会を展開します。ケーブル加工がメインの講習会なので、簡単な工具の取り扱い方やケーブルの接続方法等、夏休みの自由研究に活用できるような仕掛けが散りばめられたプログラムになっています。

 太陽光発電はソーラーパネルとバッテリー、コントローラーの3つでシステムを作ることができます。複雑なメカニズムを必要とする発電システムと比較すると、太陽光発電は機材がシンプルで、小学生でも扱うことができます。親子で協力してシステムを作り、LED照明を点灯させます。LED照明が点灯すると、子供たちに笑顔があふれます。大きくて複雑なシステムでたくさんの電気を作り、電力を売ることが主流になっていますが、小さくてシンプルなシステムで電気を作り出し、蓄電した独立型システムで家電製品を一つずつ動かしていく生活も面白いのではないでしょうか。

 

Q “育エネ”に込められている意味は何ですか。

 現在、私たちはエネルギー資源の大半を海外から購入して生活をしていますが、これからの社会においては身近な自然エネルギーや再生可能なエネルギー活用していくことが求められます。まず、日常生活から貴重なエネルギー資源の浪費をなくし(省エネ)、次に太陽光や風力、バイオマスなどを活用してエネルギーを作り出します(創エネ)。そして、作り出した電気をバッテリーに蓄積してエネルギーを自給します(畜エネ)。この一連のサイクルが“育エネ”です。このサイクルを実践していく中で、人や地域が自立していくのだと思います。

 

Q 作ったシステムは具体的にどのように活用しているのですか。

 今回のシステムで、夜間照明としてライト(3ワット)を4時間ほど使用すると小さなバッテリー(12ボルト、7.2アンペア)で5年以上、毎日電気を灯すことができます。さらに、インバーターを接続すると交流電源に変換することが可能なので、災害時の照明や電力消費量の少ない家電製品を使用するときに力を発揮します。現代社会では欠かすことのできないスマートフォンの充電も可能なので、非常時には安心して生活することが可能になると考えられます。さらに、太陽光発電なので、日照さえ確保できればバッテリーに蓄電し継続的に使用することができます。バッテリーを濡れないようにすれば、屋外に設置することもでます。太陽光発電システムは「まちカフェ」の入り口や看板の上に設置しています。東松山市民がいつでも目にできる環境を確保し、興味関心を持てるように工夫しています。

*インバータとは

  直流電力から交流電力を生成する(逆変換する)電源回路のこと。

  またはその回路を持つ電力変換装置のこと。

 

 

 Q 「まちカフェ」ではどのような取組を行っているのですか。

 東松山市の空き店舗事業の第1号店として2010年8月にオープンしました。地域の農産物を活用し、地産地消をテーマに日替わりのシェフが腕を振るう「ワンデイシェフ」によるランチを提供したり、有機野菜の宅配事業、自然酵母パンの販売等を行っています。また、2013年度より女性企業家ステップアップ支援事業にも取り組み、創業補助金申請の支援や起業する女性の応援等を行っています。今年度は新たに、ひきこもりフリースペースカフェや介護者支援カフェとしての機能を立ち上げました。 

*ワンデイシェフ・日替わりシェフ方式

主婦などプロでない人たちがお店に登録し、日替わりでランチなどを提供するコミュニティレストランの運営方式

 

 

 

 

 

 

 

 

Q 他にも力を入れている活動がありますか。

 今年度、新しく「こども楽校(がっこう)」という事業を始めました。これは、東松山市のまちづくりサポート事業の助成を受けています。まちカフェや市内の空き店舗、様々な事業所が教室となり、「しごと体験」や学校では経験することが難しい内容に子供たちがチャレンジします。小学校4年生から6年生まで50名の応募がありました。子供一人ひとりが「こどもの楽校(がっこう)」を通して、働くことの楽しさや技術を身につけることの喜びを味わってもらいたいと思います。そして、個性を磨き将来に向けた希望を持って、地域を担う人材に成長してほしいと願っています。

 

Q 最後に、今後の取組について一言お願いします。

 幅広く行政や事業者、他の市民活動団体等とも連携、協働していきたいです。一つ一つの活動を通じて、「まち・ひと・しごと」のそれぞれが育っていける土台をつくり、地方創生のモデルを生み出していけるよう力を尽くしたいと思います。

 

↓↓NPO法人チーム東松山について詳しくはこちらをご覧ください。

http://npothm.hiki.tv/

 

 

(平成27年7月取材)

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