第2分科会「青少年・子ども」

◎テーマごとの意見交換

テーマ@:非行等からの立ち直り支援に関するモデル事業について

テーマA:企業等との連携による新たな子育て支援サービスの提供について

テーマB:ニート就業支援について

テーマC:埼玉ふるさと野菜(伝統野菜)の育て方、食べ方についての絵本(児童書)の作成について

◎その他自由な意見交換

◎講評(埼玉県NPO懇話会委員)



テーマ@

非行等からの立ち直り支援に関するモデル事業について

担当課 青少年課 非行防止・環境づくり担当
テーマの概要等
1 概要

青少年の非行が依然として深刻な状況にある中で、罪を犯した少年が再び非行を繰り返さないよう、その立ち直りを促進するために、どのような支援が考えられるかNPOにモデル的な事業について提案してもらい、社会全体で非行少年等の立ち直り支援に取り組む気運の醸成を図っていきたいと考えている。

2 現状

刑法犯で検挙・補導された少年は漸増傾向で推移しており、万引き、自転車盗など犯罪の入口となる初発型非行で検挙・補導された少年についても、年々増加の一途をたどっている。また、刑法犯に占める再非行者の割合も増えている。罪を犯した少年は原則として家庭裁判所に送致されるが、その80%以上が審判不開始又は不処分となっており、非行を繰り返す中で次第に重大な犯罪につながる要因ともなっている。

3 課題・目的等

少年院や保護観察所など国の機関で立ち直りの支援に取り組んでいるが、地方自治体ではどのような支援が考えられるか、また地域社会はこうした少年たちの立ち直りにどのような役割を果たすべきか。

意見交換

○非行を繰り返す少年の立ち直りのための支援や社会全体で少年の家庭を孤立させないような施策につながる事業を行いたい。生活支援、就業支援のための相談業務、少年たちを集めたイベント、立ち直りのきっかけのためNPO活動に参加する等の企画を想定している。(青少年課)

○非行から立ち直った少年の就職率は?(NPO)

○データはない。(青少年課)

○今回の事業の対象の子どもの年代は?(NPO)

○中学生から高校生を想定している。(青少年課)

○孤独で居場所がない子どもが多い。気軽に寄れるオープンな場所が必要。そこに子どもの相談相手がいるとよい。そのような場所を県が設置することで信用力につながる。一箇所だけではなく、多くの場所の設置が必要。(NPO)

○非行に走るきっかけは思春期の交友関係。学校はそういう子供を排除する。大人も子供に対して非難の目を向けがち。学校との橋渡しができる存在が必要。(NPO)

○子どもの非行は、もう一度生き方について考えるよい機会。障害のある子どもの面倒を見ることで、また学校に行くようになった事例もある。(NPO)

○居場所の提供はやはり大事。(NPO)

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テーマA

企業等との連携による新たな子育て支援サービスの提供について

担当課 子育て支援課 子育て支援担当
テーマの概要等
1 概要

急速な少子化に対応するために、従来の取組からもう一歩踏み込んだ次世代育成支援対策への取組が求められている。特に、仕事と家庭の調和の取れた働き方の推進や地域社会の子育て機能を高めていくことが今後の重要な課題である。このような状況の中で、具体的には、

@ 企業における子育て環境の整備

A 父親の子育て参加の促進

B 企業とNPOが連携した新たな子育て支援サービス

C ITを活用した子育て応援情報の提供等

について、ノウハウのあるNPOに委託し、協働したいと考えている。

2 現状

平成16年の合計特殊出生率は1.20と全国第42位で、出生数も昭和48年をピークに減少を続け、平成16年は6万2千人となっている。県では、保育所の整備・充実などの子育て支援策を進めているが、3歳未満の子どもの88%は家庭で保育されており、これらの家庭への支援も課題である。また、30歳代男性の4人に1人は週60時間以上働き、未就学児を持つ父親の2割は23時以降に帰宅するなど、父親が子育てに関わりにくい実情がある。このような中で、県では、埼玉県子育て応援行動計画を策定し、「すべての子どもと子育て家庭を地域で支える取組」、「男女がともに仕事と子育てのバランスがとれる働き方の見直し」を基本理念に掲げて取り組んでいる。

3 課題・目的等

(1)企業における子育て環境の整備や父親の子育て参加を促進する事業の実施

・子育て環境の整備に取り組む企業への支援

・保育所、学校等への保護者参加の促進

・父親の子育て参加促進キャンペーンの実施

・育児休業中の女性への支援

(2)企業等との連携による新たな子育て支援サービスの提供

(3)インターネットや携帯電話への対応など、IT時代を踏まえた子育て応援情報等の提供

意見交換

○企業の子育て支援や地域の子育て支援につながる以下のテーマについて提案をお願いしたい。@企業における子育て環境の整備A父親の子育て参加の促進B企業とNPOが連携した新たな子育て支援サービスCITを活用した子育て応援情報の提供等(子育て支援課)

○@企業における子育て環境の整備とB企業とNPOが連携した新たな子育て支援サービスが重要。情報提供も含めた場の提供が必要。(NPO)

○父親の子育て参加については、企業の人のための子育て参加講座などの手法がある。子育て参加を促進する場合は、何らかのキャンペーンが必要。(NPO)

○父親の子育て参加率は高くなっている。子育ては、子育て講座に参加するだけではだめ。実際に育児の場に参加することが大切。(NPO)

○子育てに参加すると休暇が増える等の制度ができることが望ましい。(NPO)

○子育てのイベントは、企業のスポンサーがいないと厳しいのが現状だが、企業が関わると、企業宣伝的な要素が増すのがデメリット。(NPO)

○現場での活動を通してしか、解決につながるものは生まれてこない。子育ての過程において父親の居場所がないのが現状なので、子育ての現場における父親の居場所づくりが必要。企業とNPOは、互いの特長や持ち味を提供し合うことで、新たな展開が見られるのではないか。(望月委員)

○県の工業団地に子どもの面倒を見てくれる施設がない。(NPO)

○県の工業団地の分譲の際には、子育て支援施設を設置できるように配慮できないものか。(NPO)

○工業団地の件については、これから取り組む計画である。(子育て支援課)

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テーマB

ニート就業支援について

担当課 若年者就業支援室 若年者就業支援担当
テーマの概要等
1 概要

ニートをはじめとする若年無業者(埼玉在住)を対象として、ノウハウのあるNPOと協働して就業を支援していきたいと考えている。

2 現状

雇用情勢は改善傾向にあるが、いわゆるニートの数は高止まりしており、依 然として若年者を取り巻く雇用情勢は厳しい。例をあげると、平成17年3月に県内高校を卒業した者のうち無業者は3,958人おり、前年より426人増加して、全国で5位となっている。(出典:学校基本調査)若年無業者の増加は、本人のキャリア形成を妨げるばかりではなく、税金・ 年金等の未納者や未婚者、さらには生活保護世帯の増加にもつながり、社会経 済基盤に重大な影響を及ぼすものと懸念される。

3 課題・目的等

社会との接点が少ないニートの所在の把握及び支援方法に工夫が求められる。  

意見交換

○県では、今年度ニート対策検討委員会においてニート問題を検討し、12月に中間提言をいただいたところである。その提言を受けて、平成18年6月に若者自立支援センター(仮称)を立ち上げる予定である。現在、相談窓口の設置や訪問サポート、就労体験、保護者の支援のためのセミナーなどを開いているが、一方では、若者を支援するには、若者の力が必要というご意見や、ニートから立ち直った若者の話を聞きたいという保護者の声も聞いている。ニートの原因分析や責任の所在を明らかにするのではなく、現状でできることをやっていきたい。経験豊かなNPOからニート問題に関してどのような事業ができるかご意見をいただければと考えている。(若年者就業支援室)

○ニートを調査分析して答えは出たのか?(NPO)

○課題などは出ている。(若年者就業支援室)

○ニートとフリーターの区分けをどう考えているか?(NPO)

○断続的に働くまだらフリーターなどがいて、線引きが難しい。新たに立ち上げる若者自立支援センター(仮称)では、区分けするつもりはないが、就職に前向きな人はヤングキャリアセンター埼玉で対応する。(若年者就業支援室)

○ニートは、今に始まった存在ではなく、昔から存在していた。人数が多くなったので問題視するに至っている。ニート対策は、個人分析、職業分析、啓発的経験が必要。

○食べるということの意識、さらには自分で食べていくということをいかにして認識させるかである。(NPO)

○ニートには、職業体験が必要。(NPO)

○ニート相談は保護者だけというパターンが多い。若者自立支援センターを立ち上げても、待っているだけではだめ。本人をセンターに来させる工夫が必要。(NPO)

○ニートの人を訪問するということは考えていないのか。(NPO)

○若者自立支援センター(仮称)では、こちらから出向いていく訪問サポート事業も行う予定である。もちろん、全てのニートを訪問できるわけではない。(若年者就業支援室)

○学生の時、就職試験に落ち続けて、ニートになる人が多い。就職させるための講座が必要。(NPO)

○ドイツのミニミュンヘン(子どもだけで運営する小さな都市で、子どもたちは、そこで仕事を実体験するイベント)の例は、参考になるのでは。千葉県佐倉市でも実施している。(NPO)

○個人のパーソナリティー分析ののち、就職と結びつける取組もある。できれば親と一緒に研修を受けてもらう方がよい。ニート予備軍の対策をとることで、ニートを増やさないこともできる。(NPO)

○最近カウンセリングをする団体でも、ニートの相談が多い。1つのNPOで全部のプログラムを実施するのは難しい。それぞれ得意とする分野を持ち寄って、事業を実施する方法もある。(新井委員)

○ニートが増加する理由には、即戦力を採用したがる企業の採用についても原因がある。(NPO)

○個々のNPOの得意分野を持ち寄った場合に、個人情報の取り扱いをどうするのかが課題である。(NPO)

○ニートの予防という視点も大事。背景には、今の若者の生きづらさがある。ニートの就業支援には、教育・福祉等々の諸々のベクトルが絡み合っているので、行政の縦割りを超えた取組が必要。(望月委員)

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テーマC

埼玉ふるさと野菜(伝統野菜)の育て方、食べ方についての絵本(児童書)の作成について

担当課 東松山農林振興センター 地域普及部西部地域担当
テーマの概要等
1 概要

埼玉ふるさと野菜8品目について味の掘り起こしをすると同時に由来や栽培などにまつわる昔話や苦労話を絵本にまとめ、ふるさと野菜を県民が理解し、広く利用できるようにするため、埼玉で栽培されているふるさと野菜(伝統野菜)を知り育て方や食べ方がわかるような埼玉ふるさと野菜の絵本(児童書)を作成する。 具体的には、ノウハウのあるNPOと協働し、NPOがふるさと野菜生産組織などと連携、援農体験や地元古老の「昔語り調査」を行っていく。この活動を踏まえて絵本を作成し、頒布したいと考えている。

2 現状

農林部では、埼玉県ふるさと野菜8品目(のらぼう菜、きゅうり、なす、ねぎ、かぶ、にんじん、さつまいも、さといも)を啓発する活動に取り組んでいる。入間地域のさつまいも「紅赤」については児童書があり、その物語が観光農業にも一役かっている。東松山農林振興センターが推進している「のらぼう菜」は、昔から地元で栽培され、学校給食コンクールで県最優秀賞に輝くなど、早春の野菜として広く活用できることが期待されている。また、きゅうり、なすなどの野菜も流通側の意向に沿ったものに改良されてきており、埼玉ふるさと野菜(伝統野菜)とは味の面で違ってきているのが現状である。

意見交換

○県農林部では、埼玉県ふるさと野菜8品目を啓発する活動に取り組んでいる。ただ、普通に野菜のことを伝えるのでは、なかなか興味を持ってもらえない。そこで、親しみのある絵本(児童書)を作成することにより、子どもたちに県の野菜に親しみを感じてもらえればと考えている。(東松山農林振興センター)

○今回の事業の対象の子どもの年齢は?(NPO)

○小学校中〜高学年を想定している。(東松山農林振興センター)

○今回の事業は、農業振興の要素と子育て支援の要素があると思われるが、どちらをメインにしたいのか?(NPO)

○立場上は、農業振興がメインとなるが、食育の要素も加えたい。(東松山農林振興センター)

○教育の一環として、野菜を育てる、野菜を売るなどのプロセスの一連の成果として、絵本づくりができると、おもしろいものができると思う。(NPO)

○今回の事業では、NPOに何を求めているのか?(NPO)

○野菜づくりをする農家の人と接して、取材をしながら絵本を仕上げる記者的な役割を求めている。(東松山農林振興センター)

○今の社会は、子どもの健康のことよりも、管理する者の側の論理で野菜を扱っている。(NPO)

○越谷で子どもの食育関係の事業で、農家の畑を借りて収穫祭を行うという計画がある。参考になるのでは。(NPO)

○子どもたちが書いた話を集めてみるのもおもしろい企画になるのではないか。(NPO)

○ミニミュンヘン(子どもだけで運営する小さな都市で、子どもたちは、そこで仕事を実体験するイベント)のような企画でやってみるとおもしろいのでは。また、ふるさと野菜について子どもの学習と、一般へのアピールと、両面での効果が期待できるのではないか。(新井委員)

○絵本を書くことに加え、子どもを絵本づくりにどのように参加させるかということを考慮して、話をふくらませた方がおもしろい事業になると思う。(望月委員)

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その他自由な意見交換

○ニートは否定的なことば。若者を冷たい目で見るのではなく、居場所づくりなど若者が生きやすい環境を整える必要がある。NPOが活動しやすいように資金がスムーズに出るシステムがあるとよい。(NPO)

○居場所づくりは大切。ニートなどの問題は、社会構造の問題と考えたうえで、シニアと子どもをセットで考えるなど発想の転換が必要。資金について県とNPOでどのように分担していくか考えていきたい。(NPO)

○本日のような意見交換を継続的に行ってほしい。(NPO)

○意見交換会では、一つの問題についてもっと時間を多く割けるようにしてほしい。(NPO)

○意見交換会は、細かく広くテーマ設定をしてほしい。(NPO)

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講評

○非常に活発な意見が出てよかったと思う。

○非行、不登校、ニートの問題については、個人や家族の問題であり、マイナスイメージがつきまとうが、根本的な原因として戻る場所がないという社会システムの問題がある。社会システムを変えるということは非常に困難を伴う問題であるが、不変的なものではなく、だからこそNPOの存在意義がある。社会システムを踏まえた上で、この問題に取り組んでもらいたい。

○子育て支援については、企業が子育てに理解を示すことにより、かなり変わってくるのではないかと思う。

○埼玉ふるさと野菜(伝統野菜)の絵本作成については、おもしろおかしく発想が広がるように工夫して実施していただきたい。

○「テーマ」が4つありもう少し少なくした方が良かったと思う。そのため、NPOの方々との意見交換が充分にできず、非行問題やニートについての意見交換がやや抽象的な感じがしたが、意見発表に対する真剣さは伝わった。仲むつまじく意見交換できたのは収穫だと思う。(以上、望月委員)

○本日は、全体にいろいろな意見交換ができて、有意義で勉強になった。

○企業との連携ということでは、企業OBと協力して子育て支援をする方法もあると思う。

○非行少年の問題は、ただ少年たちを集めるだけでは、かえって輪が広がって悪影響になるということもあるので、効果的な支援策を一緒に考えていきたい。(以上、新井委員)


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