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特定非営利活動法人 ふじみの国際交流センター

「外国人と日本人、ともに豊かに生きる地域社会を!」を理念に、日本で暮らす外国籍の方々の自立支援を行う 特定非営利活動法人ふじみの国際交流センター。

生活相談、翻訳、日本語教室など多岐にわたる実績を生かしながら、企業との関係構築にもチャレンジしています。 理事長の石井ナナヱさんと、センターが運営する『国際子どもクラブ』を担当する山畑博子さんに話を伺いました。

-『国際子どもクラブ』-

ふじみの国際交流センターでは、地域の小学生から高校生までを対象にした日本語学習支援として、『国際子どもクラブ』を運営しています。 伺ったこの日は、18名の子ども達にボランティアとして、教員を退職された方、海外生活で身に付けた語学を生かしたいという方や、地元の学生さんが指導に当たっていました。

 

「自分の経験と、かつて海外でお世話になった人たちへの恩返しがしたかった」という山畑さんは、元小学校の先生で、子どもクラブの運営に携わって約1年。

 当初、駅から近くて子どもたちが安心して勉強できる場所がなかなか見つからなかった苦労や、教材費やボランティアの確保など、運営の課題を話してくださいました。 

「子どもクラブを楽しみに、中には電車で通ってくる子どももいます。今後は、私たちの取組に共感してくださる企業と連携して、さらに場所やスタッフを充実させていきたい」と山畑さん。

 子どもクラブのやりがいについて「子ども達が学校でいきいきと勉強できるようになる姿、それが親御さんの生活の悩みや不安を解消させることにつながっています」と話してくださいました。

    

-‘7カ国語による防災ガイドブック’-

  昨年は、埼玉県の助成事業『共助社会づくり支援事業※』により、‘7カ国語による防災ガイドブック’(以下、防災ガイドブック)を発行しました。

 防災ガイドブックとは、災害発生時に、地震等の経験が少なく日本語に不慣れな外国人の方が、災害弱者にならない地域づくりと自助防災能力の向上を目的に作成したもの。

※埼玉県が新しい公共支援事業の交付金を活用し、NPOと市町村など多様な主体が協働して、地域の課題解決に取り組むモデル事業に対し支援するものです。

 

 センターには、様々な言語に対応できるボランティアスタッフが、日本での暮らしになじめるよう生活情報を提供しています。また、外国人の悩み事・生活相談は年間700件を超えます。

 この実績を基に、防災ガイドブックには在日外国人の立場に立って分かりやすい言葉で、問題解決の方法が載せられています。「私たちだけでは成し得なかったことが、県や市、大学との協働で実現することができました。」と手応えを感じるのは理事長の石井さん。

 防災訓練や意見交換会を通じて、地域の日本人住民と在日外国人の「顔が見える関係」が強まったそうです。

「私たちと、常に関係をもち続けながら、日本で安心・安全に暮らしてほしい。それが地域での交流につながれば嬉しいです」と石井さんはやりがいを話してくださいました。

  

-豊かに生きる地域社会を!-

 ふじみ野国際交流センターの活動は、外国人支援から国際交流・国際協力など様々で、地域に暮らす在日外国人の方々に、温かく優しい心、時には厳しく接する姿を拝見させていただきました。

「私たちは、在日外国人の方々と共に悩み、傷つきながら成長してきました。」と石井さん。センターでは、日々の地道な活動と、温かく優しい心、それを基に協働による取組でチャレンジしようしているのだと感じました。

「センターには大勢の仲間と私たちを頼りにしてくれる外国人がいます。外国人支援は異文化交流をもたらし地域を豊かにする宝なんです」という石井さんの言葉が印象に残りました。

 (取材:共助社会づくり課 花田洋司 平成25年8月)

※特定非営利活動法人 ふじみの国際交流協会ホームページ

http://www.ficec.jp/

 

※平成24年度『共助社会づくり支援事業』の概要と、‘7カ国語による防災ガイドブック’についてはこちらをご覧ください。↓↓↓

http://www.saitamaken-npo.net/html/jyosei-seminar/NewPublicCommons/24NewPublicCommons/