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トップページ > 活動レポート > 共助社会づくり課による取材 > 平成23年度 NPO訪問 > 埼玉県ホームスタート推進協議会

埼玉県ホームスタート推進協議会

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 埼玉ホームスタート推進協議会は、ボランティア自らが子育て家庭に出向き育
児を支援する家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」を推進するため、県内の
NPOや行政等が中心となって、今年6月に発足した協議会です。県内では現在、
和光、越谷、加須の3地域でホームスタートの取り組みがはじまっています。
 今回は埼玉ホームスタート協議会の世話役団体であり和光市内でホームスター
トを展開している「(特)わこう子育てネットワーク」の代表理事 森田圭子さん
にお話を伺いました。

 

◆「ホームスタート」とは?◆
 ホームスタートは1970年代にイギリスで始まった訪問型子育て支援です。
未就学児の家庭に、「ビジター」と呼ばれる研修を受けた子育て経験者が、ボラン
ティアで週に一回、2時間程度訪問し、家事や育児を一緒に手伝ったり、相談事
を受け止めたりしています。そして、その中で親御さんの孤立や、不安に寄り添
いながら子育てを支援します。
 昨年4月からホームスタートの取り組みを始めている、(特)わこう子育てネッ
トワークでは現在22名がビジターとして活躍しており、これまでに延べ22件
のご家庭がホームスタートを利用しました。

 

◆ホームスタートの意義◆
 (特)わこう子育てネットワークではこれまでも、子育てひろばやサロンなど
を通じて、子育て支援を実施してきました。しかし、「様々な事情で外に出ること
ができない家庭をフォローすることはできませんでした。一方、こうした家庭こ
そ深刻な問題を抱えているケースが多いのです。」と森田さんは言います。
 ホームスタートによる直接訪問は、地域に出られず、頼る人もなく、孤立して
しまっている家庭を支援することができます。こうしたサポートによって親の育
児不安を少しでも解消することが、育児放棄や児童虐待のリスクを未然に防ぐこ
とにつながるのです。

 

◆連携の力◆
 埼玉ホームスタート推進協議会の発足によって、県内11団体(※2)が連携
してホームスタート事業の推進に向けて動き出しています。森田さんはこうした
「連携の力が大切」と言います。
 (特)わこう子育てネットワークでも、地域の保健師さん、民生委員さん等と
の連携によって支える仕組みを整えています。それぞれ単体では支えきれない家
庭でも、連携することによって支えることができるからです。こうした連携によ
って、団体相互に補完しあうことで、地域の、地域による子育てのセーフティネ
ットとなっています。

 

(※2)ホームスタート推進協議会は、以下の11団体によって構成されていま
す。
(特)子育てサポーター・チャオ、(特)わこう子育てネットワーク、(特)ホー
ムスタート・ジャパン、(社福)愛の泉、(特)子ども家族いきいきプロジェクト
あっとほーむ、(社)日本多胎支援協会、日本社会事業大学、生活協同組合さいた
まコープ、加須市、和光市、埼玉県

 

◇訪問を終えて◇
 ホームスタートは、気軽に相談できる子育ての先輩が身近にいることの安心感
を提供できる仕組みです。お話を伺いながら、カウンセラーや保健師等でなく、
日常的にこうした頼れる方が居ることの心強さを感じました。現在、全国で約2
0箇所、ホームスタートの取り組みが始まっているそうです。今後の広がりに大
きな期待が寄せられます。

 

 

「埼玉ホームスタート推進協議会」のホームページ

http://saitamahs.blog.fc2.com/

 

「ホームスタート普及講演会」が今月18日(火)吉川市公民館で行われます。

http://www.homestartjapan.org/uploads/photos/19.pdf

 

ホームスタート事業の詳しい説明についてはこちら

http://www.homestartjapan.org/modules/about/index.php?content_id=1

 

(平成23年9月取材)