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鶴ヶ島なごみ

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母親たちの抱える負担について語る様子

 

 「鶴ヶ島なごみ」は、子どももお年寄りも障がいのある方も、誰もが幸せで安心して生活できるよう、地域の中でお互いに信頼して助け合いができる場所として、2000年6月に誕生し、2001年5月に法人の認証を受けた。 

 もともと社会福祉協議会が実施していた「ふれあいサービス」の中の各家庭への家事援助を行っていた協力員たちの有志により設立された。

  

つどいの広場「ぽけっと」

 この会は、つどいの広場「ぽけっと」を鶴ヶ島市から受託して運営している。「ぽけっと」とは、水・金・日曜日の朝9時から15時までの間、0歳から3歳児までの子どもを持つ母親たちが自由に集える広場である。

プレハブの細長い建物の中にこの会のスタッフが常時2名勤務しており、登録すれば誰でも無料で利用できる。湯沸かしポットや電子レンジ類をはじめ、昼食を食べるところもあり、また月1回のコーヒータイムでは「ママ友を作ろう」で母親たちがおしゃべりに夢中になることもできるそうだ。このほかにも手芸の時間などもあり、母親たちが自発的に取り組めるプログラムも用意されている。子どもを持つ母親たちにとっては憩いの場となっている。

 この会の理事である御澤雅江さんは、「日本では核家族化が進み、近所に頼る人がいない若い母親たちは、自分の子どものことで目一杯になってしまいます。そんな母親たちに『大丈夫ですよ』と声を掛けると『その言葉がとても嬉しい』とお礼を言われることが多く、そんなときこの事業を始めて良かったと感じます」と語る。

 また、鶴ヶ島市は「ぽけっと」も含めて4ヵ所でつどいの広場を展開しており、「ぽけっと」は一番初めにできた場所として、毎回実験的に新しい試みに取り組んでいる。運営面では鶴ヶ島市からの助成を受けているが、足りない面はボランティアなどで補っていて、人手不足になれば自然とスタッフがボランティアで入り、その数は倍以上になることもあるそうだ。

 

インターネットサロンなど様々な事業を展開

 この会は「ぽけっと」のほかに、「ほっとミルク」と呼ばれる、子どもを個人の保育アドバイザーが預かる子育て支援事業も行っている。

 また、自立のための支援事業として福祉移送サービスを主軸に、介護予防事業として地域の高齢者たちの交流も図っているそうだ。

 さらに鶴ヶ島市老人福祉センター逆木荘では鶴ヶ島なごみのスタッフ(20数名)によるインターネットサロンを展開しており(PCクラブ会員70数名)、これは鶴ヶ島市と協働して行われているとのことであった。NPOが地域で根付いていくためには、地域住民の方から信頼されることが不可欠である。そうした意味で、行政との協働はNPOにとってもメリットがあるものと強く感じた。

 

☆協働相手からの応援コメント☆
鶴ヶ島市子ども支援課 市川氏
つどいの広場は、鶴ヶ島市内に4箇所あります。その中のひとつである「西つどいの広場ぽけっと」を「鶴ヶ島なごみ」に運営していただいています。西つどいの広場にはいつも乳幼児を連れた親子がお弁当を持って一日楽しそうに過ごしています。それは、子育てを経験したスタッフの方たちが暖かく親子に接しているからではないでしょうか。また、鶴ヶ島西つどいの広場は、子育て親子の交流だけではなく、地域の様々な世代の人たちを繋ぐ役割をしっかり行っていることも特徴だと思います。子育ては、地域全体で支えていくことが大切です。これからも、地域の人たちとの関わりをもちながら、子育てを楽しんでいただけるよう、楽しい広場を運営していただきたいと思います。