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名栗カヌー工房

 

第3回 特定非営利活動法人名栗カヌー工房

平成18年度埼玉県NPO活動促進助成事業(ステップアップ事業)の助成を受けた団体の、その後の活動を紹介します。第3回は、特定非営利活動法人名栗カヌー工房です。

h19houmon_title1.jpg特定非営利活動法人名栗カヌー工房は、カヌーを通じて青少年が木と自然に親しみ、体験し、やりとげる喜びを発見する場を提供することで、都市と山村の交流を活発に行い、地域社会の活性化を図ることを目的とした活動を行っています。

主な事業として、西川材の有効活用によるカヌー製作教室や、カヌー漕艇教室、木工教室の開催のほか、名栗湖周辺の豊かな自然環境を活かした野草教室の開催などを通して、人々が自然に親しみ自然を愛する心を養う「体と心の健康づくり」をサポートしています。

平成18年度の県のステップアップ事業で採択された「間伐材で炭作り~炭を使って水質浄化~」では、名栗湖周辺の森林に放置されている杉・ヒノキの間伐端材を利用して炭を焼くための「炭焼き窯」を製作しました。

今回は、炭焼き窯が名栗カヌー工房の活動にどのように活かされているのかを中心に山田理事長にお話を伺いました。

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  • (聞き手)
    炭焼き窯はほぼ予定通りに完成し、すでに予定を上回るペースで稼働しているそうですが、訪れた方々の反応はいかがですか。
     
  • (山田理事長)
    炭焼き窯の製作にあたっては、会員のほか、地域のボランティアの協力を仰ぐことができました。皆さんのおかげで、無事完成し、今年の2月26日には、地域のお年寄りや児童をお招きし、お披露目も兼ねた炭焼きを実施しました。
    この炭焼きについては、関心を持っている方が思った以上に多く、当工房を訪れて「窯が空いているときに貸して欲しい」といった方も多数いらっしゃいます。炭焼きは、炭を焼いた後に1週間程度窯をねかせないといけないのですが、これを含めるとほぼ毎日稼働しています。
    さすがに、今年のように暑い夏は炭焼きを休止していますが、9月から10月にかけて、また炭焼きを再開する予定です。
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          (カヌー工房の外観(写真左)とカヌー製作所(写真右)) 
  • (聞き手)
    炭焼き窯は、非常に好評だったんですね。炭焼き窯を使ってどのようなイベントを開催しているのですか。
     
  • (山田理事長)
    炭焼き窯は、地元の名栗小学校の児童に炭焼き体験をしてもらうなど、炭焼き体験イベントを開催しています。
    炭焼き体験をされた方は、みなさん、真っ黒になりながら、笑顔で作業をされています。我々も真っ黒になりながら、楽しんでイベントを開催しています。
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          (炭焼き窯製作時(写真左)と炭焼き体験イベント(写真右)) 
  • (聞き手)
    炭焼きで苦労されたことはありますか。
     
  • (山田理事長)
    実は、炭焼き窯を製作するときに、まともな炭ができるようになるまで、1年はかかると言われていたんです。炭焼き窯にはそれぞれ個性があって、窯の温度、木材の位置、火入れや火を止めるタイミングなど、窯ごとに違うんです。
    最初のうちは、煙の出る炭が出来たりと、試行錯誤を繰り返していました。ただ、ほぼ毎日炭焼き窯を稼働していたので、3カ月ぐらいでまともな炭ができるようになりました。
    次は、イベントを盛り上げるために、ドライフラワーのように、花の形を活かした炭を作る取り組みにチャレンジしたいと思っています。
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          (完成した炭焼き窯(写真左)とできあがった炭(写真右)) 
  • (聞き手)
    今回のステップアップ事業で製作した炭焼き窯が、現在の活動にどのようにつながっていますか。また、今後の展望についてお聞かせください。
     
  • (山田理事長)
    当工房は、カヌーの製作指導や名栗湖周辺の自然環境を利用したエコツアーを事業の柱としていました。今回のステップアップ事業により、新しい柱が一つできました。この炭焼き窯をきっかけに、新しく会員になった方もいらっしゃいます。
    大きな柱が増えたことで、事業の広がりができ、青少年の自立支援を目的として、カヌー製作と炭焼き体験を行うことも予定しています。
    また、東京の小笠原村で事業を行う計画も検討中です。小笠原村では、戦前に持ち込んだアカギが繁殖してしまい、従来の自然体系が崩れてしまっているので、このアカギを活用して、カヌー製作と炭焼きを行う計画も検討しています。名栗カヌー工房小笠原支店を作ろうじゃないかと、話がふくらんでおり、非常に楽しみです。この計画も、炭焼きが呼び水となりました。
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          (炭焼き窯を前に山田理事長(写真左)とカヌー工房から望む名栗湖(写真右))
 
  • (聞き手)
    夢がふくらんで将来が楽しみですね。最後にPRをお願いします。
     
  • (山田理事長)
    当カヌー工房では、カヌー製作指導や漕艇教室、炭焼きといった事業を通して、エコツーリズムの推進や、人々が自然に親しみ自然を愛する心を養う「体と心の健康づくり」をサポートしています。
    炭焼き教室も秋から再開しますので、詳しくはお問い合わせください。
     

    TEL :042-979-1117
    E-mail:naguricanoe@yahoo.co.jp
    HP :http://www.naguri-canoe.com/
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          (カヌー製作(写真左)とカヌー教室(写真右))

(平成19年度・取材)