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市民文化センター

人生の最後に何をやるかが大切です

 

市民文化センター 代表 三宅稜威夫(いづお)さん

 
 さいたま市浦和区を拠点に地域探訪会を主催しているさいたまふるさと塾。企画運営しているのは市民文化センターです。その代表の三宅稜威夫さんは、NHKラジオ深夜便で月に一度「東京歴史散歩」コーナーを担当しているほか、落語や狛犬の研究家でもあります。毎日一冊時代小説を読んで時代背景を勉強しているという三宅さんにお話を伺いました。
 (この記事は平成20年10月18日(土)に埼玉県県民活動総合センターで開催されたシニアのためのボランティア・NPO体験講座でのお話を基に構成しています。)
 
  
shiminbunka_1.jpg 三宅稜威夫(いづお)さんのプロフィール
 昭和13年、長野県飯田市生まれ。高卒後、上京し大学で法学を専攻。
 40歳で早期退職し、地域に根ざした文化づくり、コミュニティづくりのための活動をする「市民文化センター」を設立。この他、「さいたまふるさと塾」、「市民ボランティアネットワーク埼玉」、「埼玉県落語振興会」、「日本参道狛犬研究会」を設立するなど、多方面で活躍中。さいたま市在住。
 
 
人生は4つの旅
~第一の旅~
 私は信州、飯田の生まれです。少年期は美しいが貧しい時代でした。貧しくても家族、近所で助け合い、親は精一杯高校まで出してくれました。信州で過ごした18歳までが、私の一つめの旅です。

~第二の旅~
 高校卒業後、東京で住み込み生活を始めました。自立に向けて苦労を重ねた24歳までの一人暮らしが第二の旅です。この頃の東京暮らしで、都会が虚構に満ちた「何てまやかしの世界か」と感じたことが、のちの地域での活動につながります。

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           NPO・ボランティア体験講座にて実践事例を紹介  
~第三の旅~
 24歳からは会社勤めを始め、毎日仕事に打ち込む日々でした。充実していましたが、次第に心の中で自問自答をするようになりました。「一度の人生をどうまっとうするべきか」そんな疑問が徐々に大きくなっていったのです。そんな折に、息子が事故で入院し、その見舞客を見ていてふと、気付いたことがありました。それは、妻子や母は地域に根を持っていて、根がないのは自分だけということです。

 人間誰しも、4つの世界を持っていると思います。それは「仕事」「地域」「家庭」「個」です。それまでは「仕事(組織)」が中心でした。「家庭」や「地域」に身の置き所を変える決心をして、40歳で早期退職をしました。 
 
~第四の旅~
 以来、30年にわたり人生最後の旅を歩いています。この選択をして良かったと心から思います。
 
活動の秘訣
 歳を取ると、年金や介護などの問題に直面しますが、前向きに生きたいと思っています。私たちが心がけているのは、自分から率先して汗をかき、決して偉ぶらず、仲間を尊重して感謝することです。楽しく、仲良く、ちょっぴり利口になろうという気持ちが活動の秘訣だと思います。
 
団塊世代へのメッセージ
 一度しかない人生、「最後の旅」に自分は何をやるのかを大切にしてください。大きな事を成す必要はありません。
 私は自分のまちを知りたくて「さいたまふるさと塾」を始めました。
 たった一つでいい、心が動く何かを見つけて、追求してみてください。残された人生をいきいきと過ごすためには、好奇心を持つことが大切だと思います。人から与えられたものは長続きしません。自分で見つけた何かを、人生の最後に追い求めてみるのも悪くないのではないでしょうか。(取材日 平成20年10月18日)
shiminbunka_3.jpg浦和市民寄席の様子          

●こちらのホームページもご覧ください●

埼玉県NPO情報ステーション団体紹介ページ(さいたまふるさと塾)

埼玉県NPO情報ステーション団体紹介ページ(市民ボランティアネットワーク埼玉)

浦和市民寄席 ホームページ

日本参道狛犬研究会 ホームページ