ふじみの国際交流センター
退職から10年を越えて、日々ますます充実しています
特定非営利活動法人 ふじみの国際交流センター 荒田光男さん・岩田仁さん |
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全国でも数少ない認定NPO法人ふじみの国際交流センター。開設当初から行政機関等への書類作成にずっと関わってきた荒田さんと、毎月1回外国籍住民向け生活ガイドを11年間製作・発行している岩田さんのお二人は、まさに団体の屋台骨を支える存在です。ともに典型的なサラリーマンだったと話すお二人にお話を伺いました。 | |||
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これまでの活動を振り返って | |||
【荒田さん】 仕事でずっと外国の方々にはお世話になってきたので、退職後は、私の方からお手伝いをさせてもらいたい、という気持ちを持っていました。 平成9年から、三芳町の日本語教室で支援ボランティアを始めたのですが、参加していた方からふじみの国際交流センターを紹介されたことがきっかけです。
当センターは、外国籍の方々にとっての居場所であり、気安く相談に訪れることができるオアシスです。外国人との交流が楽しみであり、彼等に頼りにされるのがスタッフの生きがいかもしれません。 |
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【岩田さん】 退職後に、当センターでの活動を開始しました。開設したばかりの当センターに顔を出していた妻からの紹介がきっかけでした。このとき、「コミュニティの情報源は妻にあり」と、強く実感したものです。 当初から、外国籍の方々への日本語教室や、6カ国語で表記された生活情報誌の編集を担当していますが、毎月1回発行の生活情報誌は創刊時から担当しており、現在133号にまでなりました。創刊当時は手書きで作成していましたが、それらをいま改めて見てみると、素朴ですが当時の熱意がよく伝わってきます。 これまでに特に印象に残っている出来事は、ボランティアスタッフの外国人男性が交通事故で亡くなられた時のことです。熱心に活動していた彼のために、当センター関係者が皆一丸となって御遺体の引き取りから棺の購入、知り合いへの連絡等あらゆることを行い、当センターで葬儀を営んだことは、いつまでも忘れられません。 |
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これから活動を始める皆さんへ 【荒田さん】 まずは、説得とか結論を急がず、人の和を大事にすることです。会社は縦社会ですが、NPOは横社会です。何を決めるにも時間がかかります。のんびりやることが必要です。もうひとつは、健康であることです。私は、日課として毎日2万歩ほど歩いていますが、もうすぐ地球2周分になります。こうした活動を行うことで、生きがいとか、何かをしているという実感を持つことができます。 継続性のある活動(NPO)をはじめるには、経済的な自立が大切だと思います。ボランティアだけでは続けられません。地域での活動を考えている方々には、NPOを自分たちで作って、コミュニティビジネスなど新しいモデルを作ってほしいと思っています。 また、既存の団体に新しくメンバーとして加わり、活動することは難しいことですよね。団塊の世代の人たちで新しいプロジェクトを立ち上げるのが早道かもしれません。スタッフとして参加する人たちが報われるような仕組みを作ることが重要だと思います。 団塊の世代の人たちなら自信を持ってリーダーシップを取れるはずです。志を立て、核を作って広げていってもらいたいと思います。 |
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あと、仕事人間として暮らしてきた男性が地域に出ようとするとき、一番頼りになるのは“妻の存在”ではないでしょうか。妻は長年にわたって地域の中にいるからです。だから、家の中では“上司”である妻の力を借りることはとても大事だと思います。(取材日 平成20年10月7日) | |||
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