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ふじみの国際交流センター

退職から10年を越えて、日々ますます充実しています
 

 

特定非営利活動法人 ふじみの国際交流センター 荒田光男さん・岩田仁さん

 
 全国でも数少ない認定NPO法人ふじみの国際交流センター。開設当初から行政機関等への書類作成にずっと関わってきた荒田さんと、毎月1回外国籍住民向け生活ガイドを11年間製作・発行している岩田さんのお二人は、まさに団体の屋台骨を支える存在です。ともに典型的なサラリーマンだったと話すお二人にお話を伺いました。
 
  
fujimino_1.jpg 荒田光男さん(右)のプロフィール
 昭和7年、埼玉県生まれ。大学卒業後、化学系エンジニアとして化学工業の会社に勤務。仕事で富山県や千葉県などに転勤したが、平成4年(60歳)に故郷である三芳町に戻った。

岩田仁さん(左)のプロフィール
 昭和12年、北海道生まれ。大学入学に伴い上京。マスコミに勤務し、中高生向けの雑誌編集などを担当。退職後は、NPO活動と平行して、大学講師や教材編集などにも従事した。富士見市在住。
 
 
これまでの活動を振り返って
【荒田さん】
 仕事でずっと外国の方々にはお世話になってきたので、退職後は、私の方からお手伝いをさせてもらいたい、という気持ちを持っていました。
 平成9年から、三芳町の日本語教室で支援ボランティアを始めたのですが、参加していた方からふじみの国際交流センターを紹介されたことがきっかけです。
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           ある日の韓国語教室での一コマ  
 当センターは、平成12年に県内で20番目となるNPO法人の認証を取り、その後、認定NPO法人にもなりました。私は事務処理の担当で、それらの申請書類、総会資料(事業報告・財務諸表等)、対外報告書などの作成に携わっています。また、外国籍住民が地域で暮らすために必要な手続きの書類の翻訳や多言語生活ガイドホームページの作成・維持などの仕事も行っています。居心地の良さもあってか、この仕事を10年間も続けていますが、バトンタッチが急務です。

 当センターは、外国籍の方々にとっての居場所であり、気安く相談に訪れることができるオアシスです。外国人との交流が楽しみであり、彼等に頼りにされるのがスタッフの生きがいかもしれません。
 
【岩田さん】
 退職後に、当センターでの活動を開始しました。開設したばかりの当センターに顔を出していた妻からの紹介がきっかけでした。このとき、「コミュニティの情報源は妻にあり」と、強く実感したものです。
 当初から、外国籍の方々への日本語教室や、6カ国語で表記された生活情報誌の編集を担当していますが、毎月1回発行の生活情報誌は創刊時から担当しており、現在133号にまでなりました。創刊当時は手書きで作成していましたが、それらをいま改めて見てみると、素朴ですが当時の熱意がよく伝わってきます。
 これまでに特に印象に残っている出来事は、ボランティアスタッフの外国人男性が交通事故で亡くなられた時のことです。熱心に活動していた彼のために、当センター関係者が皆一丸となって御遺体の引き取りから棺の購入、知り合いへの連絡等あらゆることを行い、当センターで葬儀を営んだことは、いつまでも忘れられません。
 
これから活動を始める皆さんへ
【荒田さん】

 まずは、説得とか結論を急がず、人の和を大事にすることです。会社は縦社会ですが、NPOは横社会です。何を決めるにも時間がかかります。のんびりやることが必要です。もうひとつは、健康であることです。私は、日課として毎日2万歩ほど歩いていますが、もうすぐ地球2周分になります。こうした活動を行うことで、生きがいとか、何かをしているという実感を持つことができます。
 継続性のある活動(NPO)をはじめるには、経済的な自立が大切だと思います。ボランティアだけでは続けられません。地域での活動を考えている方々には、NPOを自分たちで作って、コミュニティビジネスなど新しいモデルを作ってほしいと思っています。
 また、既存の団体に新しくメンバーとして加わり、活動することは難しいことですよね。団塊の世代の人たちで新しいプロジェクトを立ち上げるのが早道かもしれません。スタッフとして参加する人たちが報われるような仕組みを作ることが重要だと思います。
 団塊の世代の人たちなら自信を持ってリーダーシップを取れるはずです。志を立て、核を作って広げていってもらいたいと思います。
 
【岩田さん】
  地域の中では、自分を主張しすぎずに周囲と楽しくコミュニケートできれば、いい居場所ができるものです。
 ボランティア活動は、やっていて疲れてはいけないと思っています。とにかく楽しむことです。高い志を持って活動されておられる方々には大変不遜な話と反発を戴くことを承知で申し上げるのですが、“ボランティアも趣味とする”という発想はいかがでしょうか。趣味はお金のかかるものですが、ボランティア活動も趣味の延長と捉えれば、仮にお金がかかったとしても、自分を向上できる趣味なんだから気にならないですし、「~しなければ」という義務感もなくなります。自分が楽しむのですから、スムーズに活動できますよ。
 団体事務所でのひなまつりの様子fujimino_3.jpg
 あと、仕事人間として暮らしてきた男性が地域に出ようとするとき、一番頼りになるのは“妻の存在”ではないでしょうか。妻は長年にわたって地域の中にいるからです。だから、家の中では“上司”である妻の力を借りることはとても大事だと思います。(取材日 平成20年10月7日)
 

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