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特定非営利活動法人羽生子育てサポートキャロット

 近年、少子高齢化が進み核家族化が進行している現状で、子育てに関する悩みや不安を一人で抱え込んでしまう親は少なくありません。そのような親が孤立しないよう、地域ぐるみで子育てする社会を構築することが今後大切になると考えられています。
 そこで、今回は地域ぐるみの子育てを出来る社会を目指し、羽生市で子育て中の親が集まるカフェや、こどもを対象にしたイベント企画・運営されている特定非営利活動法人羽生子育てサポートキャロット(以下「キャロット」)の事務局長・春山さん、理事・清水さん、田村さんと会員の福澤さんにお話を伺ってきました。

共助社会づくり課  
「活動を始められたきっかけを教えてください。」

キャロット 春山さん  
「埼玉県家庭教育アドバイザーの研修を受けた羽生市在住の者が偶然に集まり、子育て支援の活動を何かしてみたいと話し合いました。そして羽生市内外の子育て中の親や家族を支援し、地域ぐるみで子育てができる環境を作ろうと、任意団体として4人で活動を始めました。」

※埼玉県家庭教育アドバイザー・・家庭教育支援や子育て支援に関する研修を受け登録を行った方が保護者会や就学時健康診断等で講座や相談を行っている。

共助社会づくり課  
「どのような活動から始められたのですか。」

福澤さん  
「埼玉県家庭教育アドバイザーの研修を受けたこともあり、最初は『親の学習』という活動から始めました。親の学習は小学校の就学時健康診断で、『親の役割』や『子どもの褒め方・しかり方』などを一緒に考えるプログラムです。  
 当初は小学校に入学する前の子どもを持つ親を対象に、親の学習を行っていました。現在では中学校に入学する前のタイミングでも、親の学習を行っています。
 親の学習から活動を始め、現在は親の学習以外の子育て中の親を対象にした活動はもちろんのこと、子どもを対象にした活動や体験型の活動、学習支援なども実施できるようになりました。」

共助社会づくり課  
「親の学習以外に子育て中の親を対象にした活動について教えていただけますか。」

春山さん  
「子育て中の親が孤立することなく子育てができるよう、乳幼児とその親が集まる『ふれあいカフェ』を毎月開催しています。
 ふれあいカフェでは親同士の親睦を深め、子育ての悩みを一人で抱え込まずに済むような環境をつくれるように配慮をしています。
 小さな子どもが楽しめるように、紙芝居や段ボールを使った遊び、おやつタイムなどを実施しています。」

共助社会づくり課  
「子供たちを対象にした活動について教えてください。」

福澤さん  
「年に4回ほど季節ごとに『キャロットひろば』というイベントを開催しています。
 春ならばひな祭りを企画して折り紙で雛人形を作ります。夏は七夕祭りを企画して短冊と竹を用意します。冬にはクリスマスパーティーを開催し、子どもたちに喜んでもらえるようにプレゼントを用意します。  
11月18日(日曜日12:00~15:00)に特定非営利活動法人羽生の杜(以下「羽生の杜」)の土地をお借りして『秋のキャロットひろば』を開催します。参加費無料ですので是非、御参加ください。
 今年度は共助社会づくり課の助成を受けて、農業体験や自然体験も行っています。」

キャロット広場の看板             

共助社会づくり課  
「羽生の杜と連携を始めたきっかけを教えてください。」

田村さん  
「一般社団法人すくすく広場から紹介を受けて、連携するに至りました。キャロットは法人所有の事務所や場所がありません。そのため、羽生の杜のように子供たちが遊べる広い場所を提供してくれる団体と連携することは活動をより良いものにするために、大切であると考えています。」

共助社会づくり課  
「『夏休みクールシェア』はいかがでしたか。」

春山さん  
「キャロットの『夏休みクールシェア』は小学生を対象にみんなで集まって、午前中に勉強をしてその後、一緒にランチを食べ、午後はみんなで遊ぶというものです。
 今回のクールシェアでは、各回の定員が50人でした。しかし、応募が殺到してキャンセル待ちが計30人も出るほどの盛況でした。出来れば全ての子どもたちに参加してほしかったのですが、会場の大きさや人員の関係で全員参加とはなりませんでした。
 夏休みは40日間もありますが、近頃は共働きの家庭が増え、親にとっては毎日の昼食など大変です。一方子供たちは外に出る機会が少なくなってしまい、日中子供だけで過ごしている家庭もあります。
 3日間という少ない期間でしたが、クールシェアを実施することで、異年齢の子供たちや親以外の大人と学習したり触れ合ったりするという、とても楽しい時間を子供たちに提供できました。また、保護者にとっても安心して子供を手放せる時間になっています。」

共助社会づくり課  
「ランチはすべて手作りなのですか。」

清水さん  
「ランチもふれあいカフェで提供するおやつも、すべて手作りです。材料も自分たちで育てた野菜を使用しています。
 実際に提供をするメニューは、茄子の油炒めや冬瓜のスープ、カボチャの煮物など、おばあちゃんが作ってくれそうな料理です。  調理をシンプルにすることで、使う食品の種類が減ります。その結果、食品アレルギーのある子どもが、今までは食べることのできなかったものを食べられるようになります。
 食事の幅を広げ、食べられるものを増やしていく、これも立派な食育ではないかと思います。」

田村さん  
「『自分たちで採ったものを自分たちで調理して食べる』このように自分たちでやってみるからこそ分かることが多いと思います。これからも食育を通して子供たちを笑顔にできたらと考えています。」

 

田植え体験の様子              冬のクリスマスパーティーでのランチ

共助社会づくり課  
「先ほどのクールシェアのお話の中で勉強を教えるとおっしゃっていましたが、学習支援などもされているのですか。」

春山さん  
「小学生を対象にした学習支援と中学生を対象にした学習支援を行っています。小学生を対象にした学習支援は、羽生市教育委員会と連携し、幅広い層の子どもに勉強を教えます。一方、中学生に対する学習支援では、羽生市社会福祉課と連携し、経済的に困窮した家庭の子供たちに勉強を教えます。
 中学生を対象にした学習支援には、なかなか顔を出してくれない子もいます。」

清水さん  
「その子たちの中には自分で学習支援の会場に来ることが難しい子もいます。また、勉強の仕方がわからないために学習に前向きに取り組めない子や、大人に対して不信感を抱いている子もいます。
 そんな子に学習支援に来てもらうためにはまず私たちのことを信用してもらい、心と心のつながりを持つことが大切であると考えます。そして、机の上での学習支援だけではなく、その子たちの『居場所』となれるようにしたいと考えています。」

共助社会づくり課  
「今後の活動の方向性について教えてください。」

春山さん  
「活動の数を増やしていくのではなく、活動の内容をより濃いものにしたいと考えています。来てくれた親と子が楽しんでくれるような『キャロット』にしていきたいと思っています。」

 

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