特定非営利活動法人子育て家庭支援センター あいくる
今回は、特定非営利活動法人子育て家庭支援センターあいくる(以下、「あいくる」と記述します。)と、
積水ハウス株式会社埼玉営業本部(以下、「積水ハウス」と記述します。)の出会いによって実現した、
「積水ハウス『おやこde先生』の未来教室」の研修会場にお伺いしてきました。
あいくるは、みんなで楽しく子育てできるように、様々な子育て応援活動をしています。
常設の豊岡広場と入間市内7か所の出張広場「はぴはぴ」など、親子が気軽にくつろげる場を提供しているほか、一時預かりや各種講座の開催などを行っています。
取組の一つである「『おやこde先生』の未来教室」は、あいくるスタッフが0歳児~3歳くらいのお子さんとそのママ、パパと中学校や高校を訪問し、若者に命の大切さを伝える教室。今回初めて、積水ハウスとのコラボレーションにより、新入社員のコミュニケーション能力向上等を目的とした研修として実施することになりました。
- まずは座学で赤ちゃんとの接し方を考える
まずは、あいくる講師の方が、「子供たちとどんなことを話したいかな?ママやパパとは?」
「子供たちと触れ合うときは、どんなことに気をつけからいいかな?」など、質問を投げかけます。
グループで話し合ったり、紙に書き込んだりしますが、赤ちゃんと触れ合う機会がほとんどない新入社員の皆さんは苦戦。
講師の方のパワーと魅力に、少しずつ新入社員の皆さんもグイグイと引き込まれていったようです。
少しずつアイデアが増えてきました。
ちなみに、聞いていた私が「グイグイ引き込まれました!」とお話したころ、
「「グイグイ」はいつもの半分です。今日は抑え目にと言われています(笑)」とのことでした。
半分でこのパワーと魅力!驚きです! - オリエンテーションの様子
- 戸惑いながらもめげずに挑戦する新入社員たち
オリエンテーションが終わり、和室へ。そこで、おやこde先生たちが待っています。
泣く子、走る子、遊ぶ子。子育て中のママ・パパには日常の風景ですが、自由気ままに動き回る子供たちを前に、新入社員の皆さんは少し戸惑い気味。
それでも、おもちゃを使ってみる。話かけてみる。追いかけてみる。
様々な方法を試しながら、少しずつ子供たちに近づいていきます。
すると、姿勢を低く低ーくして子供と目線を合わせている姿があちらこちらに。
自然とこういうことができるのはとても素敵なことですね。
近づいてもクルリと背中を向けてしまう女の子を前に、勇気の出ない男性社員の方。
どうやら女の子は待っているようです(2~3歳の女の子によくある行動ですね。)。
泣いている赤ちゃんを抱っこして戸惑っていた女性社員の方はママにバトンタッチ。
どんなにあやしても泣き止まないときは泣き止まないのも子育ての現実。めげずに挑戦したことが素晴らしいです。
●緊張から穏やかな交流へと変化
新入社員の皆さんは、時間を追うごとに子供との距離を縮めていきました。中には、抱っこひもに挑戦する社員の方も。 気がつくと、先ほどまでバタバタとしていた部屋の雰囲気が、穏やかな優しい時間へと変わっていました。
新入社員の皆さんも、緊張した面持ちから、いつの間にか優しい表情へ。
子供とのふれあいや、ママ・パパとの対話を通して、すっかり若いママ・パパらしさが目覚めたように見えました。
「緊張が解け、バタバタした時間がきて、そのバタバタが過ぎると場が落ち着いてくる。この落ち着いたコミュニケーションになるまでの時間が必要。今回、しっかりと時間をとっていただいたのでよかった。」と、あいくるのスタッフの方。
親子との対面の時間が終わり、「バイバイ」と手を振る子供たちは、素敵なお兄さんお姉さんとの別れを寂しがっているようでした。
心に暖かいものを残して、おやこde先生との交流タイムが終了しました
●研修の成果は目的を超えていた
後日、今回研修を主催なさった積水ハウス株式会社埼玉営業本部の中島さんからは、このようなお話を伺いました。
「この研修を通して、新入社員のコミュニケーション能力を高めたいという目的を達成するだけでなく、受講者が自分自身の将来のライフステージを考えるきっかけになりました。今後の働き方改革に向けて大きな意識づけができたことが何よりの収穫です。このような研修に取り組むのは今回初めてでしたが、ママさんのパワーとそれをまとめるあいくるさんの組織力に圧倒されました。今後も、このママさんたちを陰で支えていただき、益々ご発展されますよう私たちも応援させていただきたいと思います。」
新入社員の皆さんは、子供たちとのふれあいをとても楽しく貴重な体験としてとらえていました。また、ママさんたちとの対話から、これからのライフイベントについて考えるとともに、ママさんたちの表情や子供への接し方を見て、幸せを感じることができたそうです。「このような取組で多くの人が赤ちゃんと触れ合う経験をすれば、少子化は解消されるのではないかと思いました。」という感想も聞かれました。
そして、ママさんたちからは、初めての新入社員の方々とのコミュニケーションを通して、わが子の成長を感じるとともに、我慢強くかつ一生懸命にわが子とかかわってくれた新入社員の皆さんへの感謝の言葉が寄せられていました。
特定非営利活動法人子育て家庭支援センター あいくる ホームページ
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